堤真一が大石内蔵助役、ナインティナインの岡村隆史が大石を支えるそろばん侍・矢頭長助(やとう・ちょうすけ)役に扮し、『殿、利息でござる!』『忍びの国』など時代劇でもヒットを連発する中村義洋監督がメガホンをとった『決算!忠臣蔵』。この映画が2019年冬に公開されることが、本日12月14日の「討入りの日」に発表となった。
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「忠臣蔵」といえば時代劇の王道、年末の風物詩として日本人なら知らない人はいない物語だ。江戸城・松の廊下で人傷騒ぎを起こし、その責任で切腹させられた赤穂藩君主・浅野内匠頭の仇討ちをするため、浪士となった四十七人の藩士が立ち上がり、宿敵・吉良上野介への仇討ちをはたした「武士の美談」として、これまでに数多くのドラマ、映画、舞台、歌舞伎で上映・上演されてきた。その数、映像化だけでなんと300本超え(松竹宣伝部調べ)。だが、誰もが知るこの国民的ストーリーには、実は仰天秘話があった。
事件は元禄14(1701)年3月14日、江戸城・松の廊下で起こる。「濁った水をきれいにする」ことを強く願う清廉潔白な浅野内匠頭は、かねてより賄賂まみれだった吉良上野介の態度に据え兼ね、斬りかかりる。通常であればケンカ両成敗となるはずが、幕府が下した結論は、浅野家のお取り潰しと、内匠頭の即日切腹。突然藩主を亡くし、お家断絶となり、赤穂藩士たちは路頭に迷う。
いわば江戸時代の優良企業倒産事件。現代に置き換えると、藩は会社、武士はサラリーマンということ。筆頭家老・大石内蔵助は嘆く暇もなく、ワーキングプアな勘定方・矢頭長助の力を借り、ひたすらリストラに励む日々。その努力や幕府への働きかけも虚しく、お家再興の夢は断たれてしまう。
原作は、東大教授・山本博文による新書『「忠臣蔵」の決算書』(新潮新書)。江戸時代研究の第一人者が、大石内蔵助が実際に残した決算書をもとに、討入り計画の実像を記した話題作で、著者初の映画化作品だ。
予算の都合でチャンスは1回。はたして彼らは「予算内」で、一大プロジェクト「仇討ち」を、無事に「決算」することができるのか?
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