理不尽な出来事の連続に怯えながら裸でギブアップ…『ミッドサマー』監督が描く、小心者の男・ボーの奇妙な帰省
#A24#アリ・アスター#エイミー・ライアン#ネイサン・レイン#パーカー・ポージー#ボーはおそれている#ホアキン・フェニックス#映画
アリ・アスター、ボーのキャラクターは「ホアキン・フェニックスと一緒に作り上げた」
『ヘレディタリー/継承』(18年)『ミッドサマー』(19年)で多くの観客に“消えない傷”を植え付けたアリ・アスター監督の最新作『ボーはおそれている』。本作より、ホアキン・フェニックス演じる主人公ボーが、自身の帰省中に襲いかかるあらゆる酷いことに対して、“おそれている”シーン写真を紹介する。
・「どんな風に死体をめちゃくちゃにしようかと…」アリ・アスター監督が新作『ボーはおそれている』の裏側や仕掛けを告白!?
本作は、アスター監督が気鋭の映画スタジオA24と3度目のタッグを組んで放つオデッセイ・スリラー。『ジョーカー』(19年)でアカデミー賞主演男優賞を受賞、最新作『ナポレオン』(23年)で第81回ゴールデン・グローブ賞の主演男優賞にノミネートされるなど快進撃が続くホアキン・フェニックスを主演に迎えた。
日常のささいなことも不安になる怖がりの男ボー(フェニックス)は、さっきまで電話で話していた母が突然、怪死したことを知る。母のもとへ駆けつけようとアパートの玄関を出ると、そこはもう“いつもの日常”ではなかった。これは現実か? それとも妄想、悪夢なのか? 次々に奇妙で予想外の出来事が起こる里帰りの道のりは、いつしかボーと世界を徹底的にのみこむ壮大な物語へと変貌していく。
今回紹介するシーン写真は、フェニックス演じる主人公ボーが、帰省中に襲いかかるあらゆる酷いことに対して、“おそれている”様子を捉えたもの。理不尽な出来事に巻き込まれ、怯えながら裸でギブアップポーズを見せるボー。見晴らしの良い家の庭なのに、患者衣と傷だらけの姿で悩ましげに電話をかけるボー。虚な表情で工事現場の足場に場違いなパジャマ姿のまましがみつくボー。歌舞伎の書き割りのような舞台装置の中、旅役者のような農夫姿で不安げに佇むボー。ボーというキャラクターのあらゆる“おそれている”パターンが切り取られている。
未だ伝説的な存在感を残す『ジョーカー』、そして、歴史にその名を残す偉人『ナポレオン』。その間にいたフェニックスに“あらゆることに怯え続ける小心者のボー”というキャラクターを演じさせたアスター監督。彼は「ホアキンと一緒にボーのルックスを作り上げたんだ」と振り返る。「一緒に取り組んで、多くのことをいろいろと試してみた。ヘアスタイリストに来てもらって、いろんな髪型を試してみて、その時の彼の髪型をいじりながら、何が適切かを検討した」、そして「話して話して話しまくり、さらに、ひたすら話し続けるんだ。それから、もうすべてを話し尽くしたと思ったとき、さらに話し続けるんだよ」と、ホアキンとの徹底した対話からボーという稀有なキャラクターが生み出されたことを明かしている。
『ボーはおそれている』は2月16日より全国公開。
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