名カメラマンが名を連ねる全米映画撮影監督協会。ここに所属する会員たちが選んだ100本の名作と共に、カメラマンたちのバイオグラフィーを紹介した書籍「20世紀最高の映画100作品」が、2月21日に発売される。カメラマンの視点から、撮影技術の素晴らしさをテーマに選び抜いた“20世紀における優れた映画”と共に、後世に残すべき名カメラマンの系譜を辿る一冊だ。
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カメラマン達が選ぶ名カメラマン達の仕事とは?
著者の古澤利夫は20世紀フォックスの豪腕宣伝マンとして活躍した人物で、ジョージ・ルーカス監督やジェームズ・キャメロン監督など世界的な映画人たちから全幅の信頼を置かれる、映画界では知る人ぞ知る人物。日本映画も手がけており、1990年代に大ヒットした『学校の怪談』シリーズ、小泉今日子が主演した『怪盗ルビイ』などを製作。洋画も邦画を問わず、映画の全てを知り尽くす男が綴る“名カメラマンの紹介”が、面白くないはずがない。
解説を担当したのは字幕翻訳者の戸田奈津子。古澤とは古くからの仕事仲間でもある彼女が語る、古澤の映画に関する博覧強記にも驚かされるが、彼が解き明かす撮影秘話についても記しており、あの傑作の息を吞むような名シーンをもう一度見返したくなること請け合いだ。
ちなみに全米映画撮影監督協会(American Society of Cinematographers/略称:ASC)は組合ではなく、撮影技術の歴史を紹介し、発展を目指す団体。撮影監督のコラボレーションとして、1919年にスタートした。映画史の初期、手作りカメラの時代に問題を解決する情報交換の場として生まれ、皆でカメラやレンズを工夫し、発展させてきたという。
そんなわけで、メンバー達はライバルであると同時に仲間でもある。そんな彼らが、カメラマンとしての誇りをかけて選び抜いた100本と、それを撮影した名カメラマン達の横顔。気にならないわけがない!
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