人類初の月面着陸ニール・アームストロングの息子初来日！父との思い出明かす

#ファースト・マン 2019.01.28

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人類で初めて月面着陸を成し遂げたアポロ11号計画を、同号の船長で、人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロング目線で描いた『ファースト・マン』。この映画のプロモーションのために初来日したニール・アームストロングの実の息子であるマーク・アームストロングさんが、1月25日に都内で行われたイベントに出席した。

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このイベントは、小山宙哉が描く人気コミック「宇宙兄弟」のファンが所属する「コヤチュー部」限定の試写会イベント。コヤチュー部員には「宇宙兄弟」はもちろんのこと、大の宇宙好きを公言する宇宙ファンが大勢いる。そうした中、ニール・アームストロング船長の実の息子マーク・アームストロングさんがサプライズで登場すると、客席からは驚きの声と温かな拍手が巻き起こる。

マークは「まず前提として、僕はこの映画が全編を通して大好きなんだ」とニッコリ。注目してほしいシーンについて聞かれると「お気に入りのシーンが2つあって、まずはジェミニ計画で初めて宇宙船同士がドッキングをするシーン。このミッションでは途中である問題が起き、15分〜30分くらいの間スペースシップがものすごいスピードで回転してしまうんだ。映画を見ればわかるけど、父のニールと一緒に搭乗していた宇宙飛行士のデイヴィット・スコットは命に関わる危険な状態だった。実はこのトラブルはNASAから詳しい情報としては出ていないんだけど、問題が巻き起こっている間も父は取り乱すことなく冷静に対応し、無事に地球に戻ってくることができた。父がアポロ計画の船長に抜てきされたのには様々な理由があるけれど、このミッションで功績を残したこともその1つだと思っているんだ」と回答。

2つ目の注目シーンは「父がアポロ計画のために家を離れる直前に家族とダイニングで話すシーン」だそうで、「この映画が実写化される前にこのエピソードが世に出たことはないんだけど、デイミアン・チャゼル監督に話したことで、実際に映画で使われることになった。当時は家族でダイニングに集まるということはなく、おしゃべりをする時はリビングにいたし、ご飯を食べる時はキッチンだった。だから母にダイニングに招集された時は怒られるのかなと思ったんだ（笑）。それに父に『月に行く』と言われても、当時の僕は全く不安には感じていなくて、危険なものだとは微塵も思っていなかった。大人になってからわかるけど、当時の母は僕たちに危険なことや恐ろしいことだということを一切感じさせなかった。この映画は『ファースト・マン』というタイトルだけど、実はその背景には宇宙飛行士を支えた妻たちの姿があり、家庭を守るヒーローのお話でもあると思っているんだ」と話した。

また、映画化のオファーが来た時のことを振り返り「映画が完成する3年前から僕らは映画製作には携わってきた。映画をサポートするメンバーの中には、僕の兄（リック）や母（ジャネット）のほかにも、父のニールとともにアポロ11号に搭乗した宇宙飛行士のマイク・コリンズなど大勢の人たちがいた。主演のライアン・ゴズリングやクレア・フォイ、そして監督のデイミアン・チャゼルは、この映画が『どうやったら売れるか』ではなく、『いかに事実に忠実に描けるか』ということを重視してくれた。彼らの思いを熱く感じるたびに映画に協力したい気持ちが強くなっていったんだ」と明かした。

『ファースト・マン』は2月8日より全国公開となる。