4月12日に初日を迎えた映画『多十郎殉愛記』の公開記念舞台挨拶が4月13日に丸の内TOEIで行われ、高良健吾、多部未華子、木村了、寺島進、中島貞夫監督、中孝介が登壇した。
・[動画]高良健吾の姿勢に巨匠・中島貞夫監督「わかっとるなこいつ」と太鼓判/映画『多十郎殉愛記』の記者会見
本作は、菅原文太主演の『木枯し紋次郎』シリーズをはじめ『真田幸村の謀略』など、50年以上に渡って数々の娯楽作を世に送り出してきた巨匠・中島監督の、20年ぶりとなる長編劇映画。その感想を聞かれた中島監督は「20年というけれど、この間に若い人たちに大学で映画を教えていたり、映画祭に関わったりしていたので、あまり映画から離れていたという気はしていない。ずっと映画は撮りたいと思っていたけれど、この歳ということもありなかなか…、やっと撮れたという感じです」と回答。
高良が「中島監督作品に出られる。しかも時代劇で本格的な殺陣も経験できるということで、ラッキーだと思いました。30代初の作品がこの映画で、いろいろと挑戦できて良かったです」と振り返ると、中島監督は「高良ちゃんと僕は孫と爺くらいの年の差があるけれど、それを感じさせない、素晴らしい演技で応えてくれました」と高良の演技を絶賛。多部は「監督と初めてお会いした日から私のことを信頼してくれているのを感じて、とても嬉しかったです。監督のことが大好きです!」と熱い思いを口にし、監督は嬉しそうな表情を浮かべた。
また高良は、一番印象に残っているシーンについて聞かれ「時代劇では珍しくキスシーンがあります。台本にはなかったのですが、現場で監督が『高良ちゃん、ここでブチューっと』といきなりおっしゃって。僕はいいけど多部さんは大丈夫かなと思って確認をしたら、『いいですよ』と結構あっさりとした感じで承諾されました(笑)」と撮影秘話を明かすと、多部は「そのシーンの時は、スタッフさんもざわついていましたね」と続けた。
「多十郎になりきっての1ヵ月、かつて付き合った優れた役者が一様に持っていた根性を、君に見た時は、ぞっこんうれしかった」という言葉をもらった高良は、「初めてこういった舞台挨拶の場で手紙をいただきました。自分宛ての手紙を人前で読まれるのは恥ずかしいと思っていましたが、今まで斜に構えていた自分を反省しました。今日この場で監督から手紙を読んでいただいたということが大切だと思います。手紙を大事にします」と感極まった様子で監督への感謝の言葉を述べていた。
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