突然、夫に捨てられた主人公の前に、夫の前妻が転がり込んできたことから巻き起こる騒動を、痛快でコミカルに描いた『Forget About Nick(原題)』。この映画の邦題が『ニューヨーク 最高の訳(ワケ)あり物件』に決定し、ポスタービジュアルと予告編が解禁となった。
第30回東京国際映画祭コンペティション部門で『さようなら、ニック』のタイトルで上映され絶賛された本作は、カンヌ国際映画祭でその才能を見出され、近年では『ハンナ・アーレント』が日本でもヒットした知性派のマルガレーテ・フォン・トロッタ監督が、初めてコメディドラマに挑んだ意欲作。「美の追求」「年齢の重ね方」「出産・子育てとキャリア」「パートナーの存在と資産」といった、女性の永遠のテーマを軽やかな毒と溢れるユーモアで描く。
解禁となった予告編は、ニューヨークはマンハッタンの超高級アパートに住むモデルでデザイナーのジェイドが、突然、夫のニックから「今までありがとう」と別れを告げられるシーンから幕開け。そんなジェイドの前に転がり込んできたのは、夫の前妻マリア。ジェイドが「私の家から出てって」と主張するも、「家の権利の半分は私のものよ」と言われてしまう。実は、2人への慰謝料はこのアパート。かくして、奇妙な同居生活がスタートする。
ある日、2人のもとを、夫のニックが訪れてくる。そのニックに前妻マリアは「あなたは私を捨て、若かった彼女の元へ」と告げ、さらにマリアはジェイドに向かって「そして今度は、あなたが捨てられた」とキツ〜イひと言。ほかにもジェイドに対し、歯に衣着せぬ言葉を次々と投げかけるマリア。中でも、「(夫に別れを告げられて)傷ついたのは、あなたの心じゃない。プライドでしょ」という言葉は、言われたジェイドのみならず、見ているこちらの心をも動かす。
同じ男と結婚したこと以外は、ファッションもライフスタイルも性格もすべてが正反対のジェイドとマリアのちょっとビターでユーモラスな同居生活。そして「見返してやりたい」と合意した2人が仕掛ける、驚きの仕返しとは?
『ニューヨーク 最高の訳あり物件』は6月29日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開となる。
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