稲垣吾郎、売春とドラッグに溺れる少女を救おうとするも…? 孤独と不安に苛まれた2020年映し出す『あんのこと』予告編

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あんのこと
(C)2023『あんのこと』製作委員会

荒んだ少女と刑事、ジャーナリスト…3人はなぜすれ違っていったのか?

河合優実が主演を務め、佐藤二朗と稲垣吾郎が共演する入江悠監督最新作『あんのこと』。本作の予告編が公開された。

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20206月、新聞に掲載された「ある1人の少女の壮絶な人生を綴った記事」。本作は、その1本の記事に着想を得て描いた人間ドラマであり、『SR サイタマノラッパー』や『ビジランテ』などで現代社会の問題にスポットライトを当ててきた入江悠が監督・脚本を務めた衝撃作。

主演は、TBSドラマ『不適切にもほどがある!』で今注目の若手俳優・河合優実。同ドラマでは、過激な台詞やオーバーリアクションといったコメディ要素たっぷりのキャラを演じ話題沸騰中だが、本作では機能不全の家庭に生まれ、虐待の末にドラッグに溺れる少女・杏という難しい役どころに挑戦している。

さらに、『はるヲうるひと』や『さがす』など、日本を代表する個性派俳優・佐藤二朗が杏を救済しようとする刑事・多々羅を、『半世界』や『窓辺にて』、『正欲』などで主演を務めてきた稲垣吾郎が正義感と友情に揺れるジャーナリスト・桐野を演じた。

 

今回公開された予告編は、泣き叫ぶ杏を多々羅が優しく抱きかかえるシーンから始まる。「2020年、この日本で起きていた、本当のこと」、「衝撃の実話、映画化」という字幕が表すように、本作は実際の事件から着想を得ている。

社会から見落とされた少女・杏は売春やドラッグに溺れ、荒んだ生活を送っていたが、ある日、人情味あふれる型破りな刑事・多々羅に補導されたことがきっかけで、少しずつ更生の道を歩み出していく。そこに、多々羅の友人でジャーナリストの桐野も加わり、杏は彼らの助けも借りながら、新たな仕事や住居を探しはじめる。彼らとの奇跡のような出逢いが、杏を確かに救おうとしていた。

しかし、ある日を境に、3人はすれ違い、それぞれが救いようのない孤独と不安に直面せざるを得なくなっていく。予告篇は、薄暗い街を所在なさげにふらつく杏の姿と、「彼女はたしかに、あなたの傍にいた」という字幕で締めくくられる。誰もが孤独と不安に苛まれた2020年。日本中の誰もが体験した、あの不安定な日常。非情な現実から目を背けず、あのときを正面から映し出した、令和時代の新たな傑作映画を予感させる予告編となっている。

『あんのこと』は67日より全国公開される。

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