10代の若手俳優を起用した『ロミオとジュリエット』(68)などやオペラの演出でも知られるイタリアの映画監督、フランコ・ゼフィレッリが15日(現地時間)にローマの自宅で亡くなった。享年96。
・『木靴の樹』のイタリアの名匠エルマンノ・オルミ監督が死去。享年86歳
1923年フィレンツェに生まれ、ルキノ・ヴィスコンティのスタッフとして働いた後、1967年にシェイクスピア喜劇の映画化『じゃじゃ馬ならし』で長編映画監督デビュー。聖人であるアッシジのフランチェスコの半生を描いた『ブラザー・サン シスター・ムーン』(72)やブルック・シールズ主演の『エンドレス・ラブ』(81)など、古典をベースに若い俳優を起用した青春映画、落ちぶれたボクサーと8歳の息子の絆を描いた『チャンプ』(79)などを手がけた。
実生活では1996年に同性愛者であることをカミングアウトし、養子縁組をした成人の息子2人と生活を共にしていた。敬虔なカトリック教徒で、1994年にベルルスコーニ元首相が結成した中道右派の政党「フォルツァ・イタリア」から出馬し、上院議員も務めた。
映画監督としての遺作は2002年の『永遠のマリア・カラス』。フランスの名女優ファニー・アルダンを主演に迎え、自身が「椿姫」「トスカ」など演出を手がけたオペラに主演した伝説のディーバを描いた。
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