池松壮亮、やり切った『宮本から君へ』「大好きな人と舞台に立てること誇り」
映画『宮本から君へ』公開記念舞台挨拶が9月28日に新宿バルト9で行われ、池松壮亮、蒼井優、一ノ瀬ワタル、真利子哲也監督、原作者の新井英樹が出席した。
本作は、1990年から漫画誌「モーニング」で連載されていた新井英樹の同名漫画を、映画『ディストラクション・ベイビーズ』の真利子監督が、2018年のテレビドラマ化に続き映画化。テレビドラマでは、文具メーカーに勤める営業マン宮本浩(池松)が、サラリーマンとして成長していく姿が描かれていたが、映画では、恋人となる中野靖子(蒼井)との壮絶な恋が描かれる。
これまでの取材や舞台挨拶などでも、作品への熱い思いを吐露してきた池松だったが、この日は「もうしゃべることがない」とやり切った思いで公開を迎えたことを明かすと「大好きな人たちと舞台に立てることを誇りに思っています」と蒼井らを見渡す。
蒼井も「いよいよこの日を迎えたんだな」としみじみ語ると「この作品を映画化しようと動き始めてから7年のときが経っています。ようやくここまで来たんだなと思うと感慨深いです」と笑顔を見せる。そんな蒼井は「ペース配分を間違えてしまい、体力を3日間ぐらいで使い切ってしまった」と発言するなど、本当に過酷な撮影だったことを振り返る。
劇中では、宮本と靖子、さらに2人の前に立ちはだかるモンスター・真淵拓馬が、壮絶な恋模様を展開する。真淵役の一ノ瀬は、本作のために80キロから113キロまで、33キロも体重を増やしたことを明かすと「初めて後先考えないことをしました」と苦笑い。毎日ケーキを1ホール、生卵30個という壮絶な食生活で作品に臨んだというと、池松は「それだけ食べちゃうと、寝返りしたときに上と下から出ちゃうんですよね。撮影中も1回ありましたよね」とサラリと発言し、一ノ瀬を慌てさせていた。
池松は「ドラマが行けるぞとなってから今日まで2年半ぐらい、宮本と対峙していたのですが、すごく手強い人だった。ずっと宮本から試されているような気分だった」と胸の内を明かすと、蒼井も「泥臭く作った映画。作品の芯にあるものを、これからも信じていきたい」と語っていた。
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