俳優の染谷将太が10月15日、都内にある神楽座で開催された映画『最初の晩餐』の公開記念トークショーに永瀬正敏とともに登壇。「甘えればいいと思った」などと、共演者である戸田恵梨香らの頼もしさを語った。
本作は、常盤司郎監督の長編映画デビュー作。父親(永瀬)の遺言を受け、目玉焼きから始まる“通夜ふるまい”を食べるにしたがい、家族が心通わせる瞬間を描く。
企画立ち上げ当初からオファーを受けていた染谷は「家族を描きながらも説教臭くなくて、複雑なんだけれどとてもポジティブ。これまでに出会ったことのない作品。『家族って結局わからないんだけれど、それでいい!』と背中を押してくれた気がした」と常盤監督が手掛けたオリジナルストーリーを称賛。タイトルに惹かれたという永瀬は「いいタイトルだと思って脚本を読んだら、回想シーンの扱い方がとても上手で素晴らしいと思った。そして染谷君が素晴らしい」と手放しで褒め称えた。
劇中で様々な料理が登場する本作。染谷が印象的だったのは、ラストで食べる“おはぎ”。「食べると口の中の水分が奪われてむせる。でもそれが笑いになっているし、溜まっていた気持ちが同時に吐き出される。そのトリガーになるのが“おはぎ”。台本の段階から最高のシチュエーションでした」と述べた。一方の永瀬は「ロケ弁の炊き込みご飯を娘役の森七菜さんがおにぎりとして握ってくれて、それを移動中に食べました。人の手が加わるだけでこんなに美味しくなるのかと……」と感動をあらわにした。
永瀬は登山シーンも振り返って「ニコニコなハイキング程度かと思っていたので、まさか崖を登るロッククライミングだとは思わなかった。頑張って登りましたが、役作りのために食事制限をしていたのですごく疲れてしまって。大変ご迷惑をおかけしました」と知られざる苦労を紹介した。
『最初の晩餐』は11月1日より全国公開となる。
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