民主党支持で知られるジョージ・クルーニーが大統領選挙について提言
11月に行われるアメリカ合衆国の大統領選挙について、民主党支持で知られるジョージ・クルーニーが「ニューヨーク・タイムズ」紙に寄稿し、ジョー・バイデン大統領に選挙から身を引くことで「民主主義を救う」よう呼びかけた。
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クルーニーは10日(現地時間)、「ニューヨーク・タイムズ」紙上でバイデン大統領に向けて、次期大統領選挙での再選を断念し、共和党の推定候補者であるドナルド・トランプ前大統領に対抗する候補者を民主党が指名できるようにするよう求めている。
クルーニーは生涯通して民主党支持者を自認し、「私はジョー・バイデンが大好きだ。上院議員として。副大統領として、そして大統領として。私は彼を友人だと思っているし、彼を信じている。彼の人格を信じている。彼のモラルを信じる。この4年間、彼は多くの戦いに勝利してきた」と綴りながら、「しかし彼が勝てない戦い、それは時間との戦いだ」と2週間前に行われたトランプ氏との討論会での大統領の様子に懸念を抱いたことを明かす。
「これを言うのはつらいが、3週間前、資金集めのパーティーで一緒にいたジョー・バイデンは、2010年のジョー・“Big F-ing Deal”バイデンではなかった。2020年のジョー・バイデンでもなかった。彼は、私たちが討論会で目撃したのと同じ人物だった」。
クルーニーは6月15日(現地時間)にジュリア・ロバーツなどハリウッドのセレブたちと、バラク・オバマ元大統領も参加した民主党の資金調達パーティを主催した。
クルーニーは討論会や、先週ABCニュースで放送されたジョージ・ステファノプロスによる大統領へのインタビューにもふれて、「彼は疲れていたか? イエス。風邪? たぶん。だが、私たちの党の指導者たちは、私たちが今見たものを5,100万人が見ていないと言うのをやめる必要がある」と断じた。「私たちは皆、トランプ大統領が2期目を迎えることに恐怖を感じ、あらゆる警告のサインを無視することを選んだ。ジョージ・ステファノプロスのインタビューは、私たちがその前週に見たことを補強しただけだ」。
さらに「この大統領とでは11月に勝つことはできない。そのうえ下院でも勝てないし、上院でも負けるだろう。これは私だけの意見ではなく、プライベートで話をした上院議員、下院議員、知事全員の意見だ。公の場での発言とは関係なく、一人残らずだ」として、バイデン大統領は身を引き、民主党が新たな候補者を選ぶことを認めるべきだと主張。フランスで、極右政党の台頭を阻止するために200名以上の候補者が身を引いて左派連合が第一勢力になった7月の選挙を例に挙げたうえで、次のように結んだ。
「ジョー・バイデンはヒーローだ。彼は2020年に民主主義を救った。2024年に同じことをもう一度やってもらわなければならない」。
クルーニーの提言に、民主党支持者のハリウッド映画人も同調している。『スタンド・バイ・ミー』などのロブ・ライナー監督は「私の友人、ジョージ・クルーニーは、我々の多くが言ってきたことを明確に表現してくれた」とXに投稿。「我々はジョー・バイデンを愛し、尊敬している。彼が我々の国のためにしてくれたすべてを認めている。だが、民主主義は存亡の危機に直面している。反撃するにはもっと若い人が必要だ。ジョー・バイデンは身を引くべきだ」。
10日朝(現地時間)にTV出演したマイケル・ダグラスも長年にわたってバイデン大統領を支持してきたが、クルーニーの意見について「もっともな指摘」だと認め、バイデン大統領について、「今日明日を心配はしないが、1年先は心配だ」と語り、懸念を表明した。
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