俳優の佐藤浩市や女優の石田ゆり子が12月24日、渋谷のセルリアン東急ホテルで実施された映画『サイレント・トーキョー』の製作発表会見に西島秀俊、中村倫也、広瀬アリス、井之脇海、勝地涼、波多野貴文監督とともに出席。多数の作品で共演する2人は、互いに対する思いなどを語った。
・豪華キャストが勢ぞろい!映画『サイレント・トーキョー』製作発表会見、その他の写真
本作は、ドラマ『アンフェア』シリーズの小説などを手がけた秦建日子(はた・たけひこ)が、ジョン・レノンの名曲「Happy Xmas(War Is Over)」にインスパイアされて執筆した小説「サイレント・トーキョー And so this is Xmas」を原作とするクライムサスペンス。クリスマスイヴの東京を舞台に、群衆を襲うテロの恐怖や、翻弄される人々を描く。
事件現場に現れる謎の男・朝比奈仁を演じる佐藤は「あの…すみません。謎の男なので、あまり喋れません(笑)」と挨拶。脚本の感想を求められて「映像的にだいぶアレンジしている。原作を読まれた方も映像で楽しめる。そういう二重構造になっている」と解説。MCから自身の役柄の説明も求められると「だから役柄言えないんだよ…!」と語気を強め、会場を笑わせた。
一連の事件に巻き込まれる主婦・山口アイコ役の石田も「私も謎の主婦なので、あまり話せることがない」と言い、本作について「もしクリスマスに東京でテロが起こったらという、どんなに想像しても想像しきれない恐怖を自分の中に落とし込むのが大変だった」と回想し、「日々の何気ない生活が、何でもないことが、どれだけありがたいことなのか感じられる作品になるのでは」と話した。
過去を引きずる刑事・世田志乃夫役の西島は「群像劇なので、僕が全く見れていないシーンがたくさんある。今から楽しみ」と言い、「見事にこの本(脚本)のトリックに騙されて、ラスト、本当に驚きました」と述べた。また、バディ役の勝地とは、プライベートで「いきつけの公園が一緒(笑)。公園でデートしたいなと思います」と明かした。
本作では、渋谷のスクランブル交差点を完全再現し、延べ1万人のエキストラが参加する撮影を敢行。佐藤が「大変な撮影でしたよぉ…!」と漏らせば、西島も「大規模なロケを何日もやりました。こんなに壮大なロケは初めて」と興奮の体。「千人以上の方々皆で、深刻なシーンは全力で演じないといけない。エキストラの皆さんが、僕らの頭が下がるくらい集中して演技してくださった」と手放しで称賛した。
佐藤はまた、共演経験の長い石田を「ゆりちゃん」と呼んで「この方が現場にいてくれると、いい意味で緊張感を緩和させてくれる。実際のシーンは、非常に緊張感のあるシーンをご一緒させて頂いたんですけど、その中でもホッとできる部分がある」と信頼感を口にした。
それを受けて石田は「浩市さんは、ご一緒させて頂けるだけで嬉しい大先輩。20年以上になりますよね。度々ご一緒する機会があって、『いつまでも成長しないな!』と思われているんじゃないかなとか思います。そう思いながらも、私も浩市さんの横でこんなに緊迫感のある芝居をやるようになったのかと、自分で自分に『良かったな』と思う瞬間もありました」とニッコリ。西島に関しては「だいたい、かわいそうな奥さん役がずっと…(笑)。常に西島さんのかわいそうな奥さんを何度もやってきた。今回まったく違ったので新鮮でした」と話し、会場を和ませた。
『サイレント・トーキョー』は2020年12月より全国公開となる。
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