宮沢氷魚が、1月8日にスペースFS汐留にて、主演映画『his』の完成披露試写会に出席。2020年の抱負や本作出演への思いを語り、共演の藤原季節とのキスシーンが、俳優としての“ファーストキス”であったことなどを明かした。
本作は、恋愛映画の旗手・今泉力哉監督が、2人の青年の恋愛を題材に、「好きだけではどうしようもない」恋愛の“その先”の物語に挑んだ意欲作。宮沢が周囲にゲイだと知られることを恐れ、東京から田舎にやってきた主人公・井川迅役を演じ、迅の忘れられない恋人・日比野渚役に藤原季節が扮する。完成披露試写会には、宮沢をはじめ、藤原、渚の娘・空を演じる外村紗玖良、今泉監督も駆けつけた。
新春らしく羽織袴姿で登場した宮沢と藤原、外山は艶やかな着物姿で登場。2020年の抱負を聞かれた宮沢は「オリンピック競技をナマで見てみたい。マラソンとか……あ! マラソンは北海道だ! 東京じゃなかった! なら違う競技で……」と照れ笑い。藤原は「新年の抱負は我慢! 今まであまり我慢したことがなくて、今年は我慢を覚えたい」と言いつつも、「ちょっと我慢しなくていいですか!?」と進行を中断させて「明日は紗玖良ちゃんの誕生日なので、みんなで祝福しましょう!」とサプライズ祝福を敢行。会場全体がバースデーソングの大合唱となり、外山は「3学期のテストで100点をとる!」と笑顔で抱負を述べた。
井川迅役について宮沢は「僕は幼稚園から高校まで男子校で、周りにも同性愛の人がいました。だから僕らからしたら当たり前のこと。でもいざ社会に出てみると、差別や偏見にさらされていることを知りました」と悲しい現実を明かし「この作品に出演できることを光栄に思ったし、僕だからこそできることがあると思いました」と使命感を口にした。
撮影にあたり宮沢と藤原は10日間の共同生活を行ったそうで、藤原が「超濃密な10日間」というと、宮沢は「そう言うと誤解を招くからさ……」と照れつつ「撮影期間中の唯一の息抜き。オアシスのような場所でした。ただ最初はイヤでした。撮影で朝から晩までみんなといて、寝るときくらいは自分の時間が欲しいと。でも1人になると不安になるくらい撮影も大変で……ありがとね」といきなり藤原に感謝。藤原は「唐突!」と驚きつつ「2人で真面目な話もたくさんしたし、テレビを見たり、楽しい日々でした」と懐かしんだ。
映画初主演の宮沢にはさらなる初があったそうで、それは「役者としての初キスシーン。ファーストキスが藤原季節でした。放送的には連続ドラマ『偽装不倫』で杏さんとのキスシーンもあったけれど、撮影はこっちが先」と告白。初キスだったことに藤原が「僕はまったく知らなかった!」と驚くと、宮沢は「ちなみに何人目?」と質問。それに藤原が「結構…申し訳ない」と答えると、宮沢はジェラシーを感じたのか「結構? あ〜、ショック!」と嘆き、笑いを誘った。
この日は大ヒットを祈願して、宮沢と藤原の2人が餅つきに挑戦。お互いに杵を構えて威勢のいい掛け声とともに餅をつき、4人で仲良く実食。外山から「パパ! がんばって!」とのエールを受けながら餅をついた藤原は「楽しかった!」と充実した表情で、宮沢も「楽しかったです! 杵って意外と重い」と微笑んだ。最後に宮沢は「たくさん考えさせられる作品になっています。一つの答えがある作品ではなくて、観てくれた皆さんがそれぞれ考えて、それが一つひとつの答えになる。楽しんで観てください」と締めくくった。
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