杉咲花と市川染五郎が、1月16日に松竹映像センターにて行われた、映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』の公開アフレコイベントに出席。フレッシュな2人がアフレコを披露し、初共演となったお互いの印象などを明かした。
・映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』の公開アフレコイベント、その他の写真
本作は人とのコミュニケーションが苦手な俳句少年・チェリーと、マスクでコンプレックスを隠す少女・スマイルが、出会い成長するひと夏を描く長編オリジナルアニメ。何の変哲もない郊外のショッピングモールを舞台に出会った2人が、言葉と音楽で距離を縮めていく。主人公チェリー役には歌舞伎界の超新星・八代目市川染五郎。ヒロインのスマイル役は、若手随一の確かな表現力で高い評価を得る杉咲がつとめる。
市川は映画初出演にして主演、しかも声優に初挑戦している。それだけに「歌舞伎以外の芝居経験もそこまでなかったので、不安でいっぱいでした」と心境を吐露。「父(十代目松本幸四郎)は『勉強になるから』と言ってくれたり、友達も『公開したら観に行くよ』と言ってくれたり、本当に嬉しかった」と周囲の反響を報告した。杉咲は「声のお仕事は過去にやらせていただいたことがあり、お芝居とは違う難しさを痛感していたので、嬉しさの反面緊張もありました」と語り、「周りのみんなは喜んでくれて、特に母が『公開が楽しみ』と言ってくれたので嬉しかったです」と満面の笑みを浮かべた。
役柄との共通点を聞かれた市川は「自分も人見知りなので、そういった役と共通する部分を、自然と演技で活かすことができればと思いました」と述べ、杉咲は「スマイルの存在がチェリーにとっての憧れであり、スマイルは眩しい人でもあるので、そのポジションを表現できたらと演じました」と役作りについて語った。 また市川は「映画を見終わった後に、サイダーのような爽やかな気持ちになれるような作品にしたい」とイシグロキョウヘイ監督からメッセージを受け取ったそうで「その言葉がとても印象的でした」とアフレコ時の金言になったよう。杉咲は「セリフの分量も多く、スケジュールもタイトだったこともあり、監督がブースではなくスタジオに入って、近い距離で演出してくれたのが印象的でした」と収録を振り返った。
市川と杉咲は本作が初共演。杉咲の印象を聞かれた市川は「自分よりもはるかに経験のある方なので……勉強をさせてもらいました!」と尊敬の眼差しを向け、それに杉咲は照れつつ「染五郎君は私なんかよりもOKをもらうのが早かったし、チェリーの中にある優しさが伝わってきて、とても素敵でした」とコメントを返した。
最後に市川は「10代の方にはもちろんのこと、大人の方々にも当時を思い出しながら懐かしんで観てほしい」とアピール。杉咲も「老若男女問わず楽しんでもらえる作品ですが、SNSなど現代的なテーマも入っているので、特に10代、20代の方に共感してもらえると思います。まっすぐな2人の思いを見届けていただくと、すがすがしい気持ちになれるので、より多くの方々に観ていただきたい」と公開に期待を込めていた。
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