山寺宏一、“全身吹替”と聞いて「どういうこと?と思ったのですが…」8時間超の特殊メイクでビートルジュースに変身
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全身吹替のためにかけられた総支度時間はなんと25時間
『チャーリーとチョコレート工場』(05年)『アリス・イン・ワンダーランド』(10年)のティム・バートン監督による最新作『ビートルジュース ビートルジュース』より、全身吹替版声優&全身吹替版予告を紹介する。
・ティム・バートンとウィノナ・ライダーが『フランケンウィニー』ワールドプレミアに登場
本作は、ティム・バートン・ワールドを世に知らしめた原点のひとつ『ビートルジュース』(88年)の35年後を描くホラーコメディ。バートンが30歳の若さで監督した前作『ビートルジュース』は、バートン初の全米初登場No1となり、4週連続No1、11週連続TOP10入りの大ヒットを記録し、第61回アカデミー賞メイクアップ賞を受賞。バートンは名実ともにハリウッドのヒットメーカーの仲間入りを果たすと、ビートルジュース役のマイケル・キートンと再びタッグを組んだ『バットマン』(89年)で一気にその名を世界に轟かせた。
死後の世界で“人間怖がらせ屋”を営んでいる推定年齢600歳のお騒がせ者・ビートルジュース(マイケル・キートン)は、かつて結婚を迫るも叶わなかったリディア(ウィノナ・ライダー)のことが今も忘れられないでいる。彼の願いはただひとつ、「人間と結婚」し、死後の世界から人間界へ移り住むことなのだ。
一方、リディアは自身の霊能力を活かしてTV番組『ゴーストハウス』の司会としてお茶の間の人気を博しているものの、私生活では一人娘・アストリッド(ジェナ・オルテガ)との母娘関係に頭を悩ませている。なぜならアストリッドは幽霊の存在をまったく信じておらず、母親の霊能力をインチキだとさえ思っているからだ。
そんななか、何世紀にもわたり、死後の世界の倉庫に身体をバラバラに封じ込められていたビートルジュースの元妻・ドロレス(モニカ・ベルッチ)が復活。ドロレスはビートルジュースに恨みがあるらしく、執拗に探し回るが、1年で最も不気味な夜が訪れるハロウィンの日に急展開が。なんとアストリッドが死後の世界に囚われ、なんとか娘を助け出したいリディアは最終手段としてビートルジュースに助けを求める。
ビートルジュースへの復讐に燃えるドロレス、今度こそリディアとの結婚を成就させたいビートルジュース、死後の世界に囚われた一人娘を助け出したいリディア、はたしてハロウィンの夜に訪れる結末とは——。
キャストには、主人公・ビートルジュースを演じるキートンに加え、キャサリン・オハラがリディアの母親・デリア役、前作の撮影時に16歳だったウィノナ・ライダーが娘を持つ母親になったリディア役で再登板。さらに、リディアの1人娘・アストリッド役に『ウェンズデー』でバートン監督と組んだジェナ・オルテガ、ビートルジュースの元妻・ドロレス役にモニカ・ベルッチ、リディアの婚約者・ローリーにジャスティン・セロー、ドロレスとともにビートルジュースを追うウルフにウィレム・デフォーと豪華キャストが顔を揃える。
8月26日に映画公式SNSより「この8名はだ〜れだ?」と全身吹替に挑む8名の顔の一部を隠した”匂わせ“投稿がされるや否や、全身吹替の完成度に驚きの声が上がるとともに、8名の正体を巡り、SNSでは大予想合戦が繰り広げられた。
そして満を持して解禁された声優陣は、ビートルジュース役に山寺宏一、リディア役に坂本真綾、ドロレス役に沢城みゆき、アストリッド役に伊瀬茉莉也、ジェレミー役に小林千晃、ローリー役に森川智之、ウルフ役に山路和弘、デリア役に戸田恵子。この超一流の豪華声優陣が日本語吹替を担当するに留まらず、その姿形まで完全にキャラクターに変身する史上初の《全身吹替》に挑み、まさに全身全霊でティム・バートンワールドに飛び込んだ。
画像左上でマイク前にどっしり構えるのはマイケル・キートン演じるビートルジュース!と思いきや、真っ白な顔面に苔を生やし、緑の髪、シマシマスーツを着こなした山寺宏一。山寺は、事前に石膏で顔の型取りに4時間、当日の特殊メイクには4時間半という超大がかりな準備のもとで全身吹替に挑み、お調子者のビートルジュースを、山寺らしい明るさをたずさえて怪しくも愉快な表情を見せた。
そんな山寺“ビートルジュース”宏一の右には、リディアの独特なヘアスタイルでマイクに向かう坂本“リディア”真綾。彼女のいつもの美しいヘアスタイルを作り上げるヘアメイクと特殊メイクチームが共同作業でウィッグを作り、前髪の束感、跳ね具合をミリ単位の調整を重ねた。
その右にはそばかすメイクの伊瀬“アストリッド”茉莉也。同じひまわり柄の生地が市販でなかったため同模様をゼロから起こして作られたワンピースをキュートに着こなしている。
中段左に位置するのは戸田“デリア”恵子は、赤髪のウィッグをさらにヘアカラーとカットで加工するこだわりよう。デリアのキャラクター性が垣間見える少し不遜で澄ました微妙な表情まで戸田は完全再現。
中段右にはクラシカルだがどこか胡散臭い出立ちの森川“ローリー”智之。森川のトレードマークでもある前髪とメガネを封印した貴重なオールバック姿にファンは歓喜するだろう。はめている指輪が独特な形のため3Dプリンターを駆使して作られたものになっている。
下段左には山路“ウルフ”和弘。側頭部が削げ落ちた《脳みそ丸出し男》の特殊メイクのため、山路も事前に石膏で型取りを行い、特殊造形により作られた脳みそを4時間かけて頭につけて挑んだ。
その右には小林“ジェレミー”千晃。ヘアスタイルのふくらみ具合、カールのボリュームなど並々ならぬこだわりのもとキャラクターを再現している。
そして下段右にはバラバラになった体をホッチキスで繋ぎ合わせている沢城“ドロレス”みゆき。全身吹替に際し、指の先からつま先までの細部にわたる全身採寸で沢城のためだけに作られた世界でただ一つの美しい黒いウェディングドレスを纏い、額、頬、鎖骨まで這わせられたホッチキスがキラリと光るドロレスに見事に変身した。
なお、本編は公開前のため、解禁されている予告編と場面写真だけをたよりに、生地から制作した衣裳もあり、オリジナルと寸分違わぬ衣裳、ヘアスタイルが作られた。いくつかのアイテムはマイケル・キートンやキャサリン・オハラが実際で撮影で使用したものと同じアイテムを海外から取り寄せるなど、制作陣の並々ならぬ労力と愛情と、声優陣のその想いに応えたい、楽しみたいという気持ちがケミストリーした唯一無二の全身吹替となった。
あわせて解禁となった全身吹替版予告では、ビートルジュースをはじめ一癖も二癖もあるキャラクターたちが続々登場。山寺が声を枯らしながらアフレコに臨んだという、ビートルジュースの(死んでるけれど)生き生きとした演技も垣間見ることができるほか、ビートルジュースに翻弄される坂本、森川、沢城、伊瀬、山路らの声も確認することができる。
史上初の全身吹替として体当たりで役に挑んだ超一流声優陣。彼らが全身全霊でさらなる魅力を吹き込んだキャラクターたちが、騒々しくも愉快なハロウィンをさらに盛り上げる。バートン監督の世界観と全身吹替の表現力が融合する全身吹替版予告から目が離せない。
◼山寺宏一/ビートルジュース役
全身吹替と聞いたときに「どういうこと? 大変だろうな」と思ったのですが、本当に大変でした! 通常のアフレコの何十倍もの時間、人手、手間がかかっています。支度時間が4時間というスケジュールは初めてでしたし、事前の石膏の型取りはもっと時間がかかっています。元々、自分ではない誰かになりたいという思いもあり声優をやっている部分もあるので、いい思い出になりましたし、とても細かいところまでこだわって作っていただけて嬉しいです。
ビートルジュース演じるマイケル・キートンさんが声を作り込んで演じられているので、私もかなり作り込み、声を枯らして頑張りました。洋画吹替のお仕事はアニメ声優とまた違う醍醐味があるので、ぜひ注目してください。
ここまでやったので、お願いだからバズってくれ!
◼坂本真綾/リディア役
ハロウィンが今まで以上に身近な行事になってきたところだったので、こういった扮装をするのも「今なら楽しめるかな」と思い、全身吹替をやらせていただきました。本当に一生に一度の経験です。一見怖そうに見えますが、優しい部分もある繊細なリディアを表現できたらと思っています。
『ビートルジュース』は小学生の時に初めて見て、レンタルビデオで何回借りたかわからない大好きな作品です。ウィノナ・ライダーさんは本当に大好きな俳優さんなので、まさかこうして年月を経て、自分が関われるとは思わなくて本当にビックリしましたし、嬉しかったです。
◼沢城みゆき/ドロレス役
最初は所謂コスプレするような感じなのかなと全身吹替版について捉えていたのですが、ハリウッドと同じクオリティでキャラクターを再現したい旨を聞き、喜んで参加させていただきました。メイク中は、ペタペタしたりソフトタッチもあればゴニョゴニョしたものが伸ばされている感じや美術室の匂いがしてきたりと、とても五感が忙しい4時間で、仕上がるのが楽しみでした。こんなに近寄って自分のことを見て欲しいと思うのは初めてです。一つ一つメイクで傷が増えていくと、どんどんドロレスに気持ちが寄って行くような気がしました。
◼伊瀬茉莉也/アストリッド役
初めは、全身吹替とは何だろう?とまったくイメージが掴めていなかったです。衣装もヘアメイクもそのままアストリッドに変身して、そばかすもメイクで入れているのがポイントです。姿形からキャラクターに挑むのは声優人生初のことだったのでとても楽しかったです。ティム・バートン監督の世界観がここぞとばかりに詰め込まれたハロウィンの夜にふさわしいホラーコメディ映画なので、ワクワクしながらアフレコさせていただきました。
◼小林千晃/ジェレミー役
全身吹替の方々が錚々たる面々でしたので、そこに僕が参加させていただけるなんて本当に夢のようで光栄な気持ちでいっぱいです。ここまでキャラクターになりきるのはなかなかないことなので、役が憑依したような、これまでにない感覚でお芝居できた素晴らしい経験でした。
ジェレミーはこの作品のキーになるキャラクターだと思っていて、僕自身「どうなっちゃうの!?」とワクワクしながら演じました。ティム・バートン監督にしか出せないダークな雰囲気と、それ以上に賑やかで楽しい魅力が溢れた作品です。
◼森川智之/ローリー役
ティム・バートン監督並みのぶっとんだ発想の全身吹替企画だと思っています。それに乗っかって楽しく撮影させていただきましたし、私のトレードマークでもある前髪とメガネを取っ払ってしまったという意味でも面白かったです。ティム・バートン監督作品だからこそ実施できた企画だと思いますし、彼にしか表現できない唯一無二の世界に参加できたことが光栄です。とても賑やかで楽しい映画になっていて、全身吹替版の声優陣もとても豪華な作品なので、ぜひ字幕版・吹替版の両方を楽しんでいただければと思います。
◼山路和弘/ウルフ役
とんでもない現場に来させていただきました。全身吹替の特殊メイクにあたり、事前に型取りもして、当日は4時間かけて支度をするなど、アフレコをしている時間が一番短かった気がします。こんな経験はもちろん初めてでしたが、ここまでやるのか!?という驚きと楽しみがありました。頭からお尻までティム・バートンワールド全開な物語です。ウィレム・デフォーが演じるウルフを、私も楽しくアフレコをさせていただきました。ウルフのラストシーンにはぜひご注目ください。
◼戸田恵子/デリア役
全身吹替と聞いて、それくらい気合いを入れたいということなんだと解釈して挑みました。舞台でもウィッグを被ることはよくあるので、私自身は違和感なく演じることができました。アニメでは役に寄せた衣装やヘアメイクをすることもあると思うのですが、洋画でここまでやるのは初めてのことです。
ティム・バートンの世界観が全面に出ているので、とても楽しい作品になっています。私が演じたデリアは、感情がころころ変わる役柄で、叫んだと思ったらフッと戻ったりしたりと、非常にやりがいもあり、面白く演じさせていただきました。
『ビートルジュースビートルジュース』は9月27日より全国公開。
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