新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染拡大にともない、日本政府は非常事態宣言を出すか否かの瀬戸際に立たされている。東京では、先週に引き続き外出自粛要請が打ち出された。そうした中、映画界では『名探偵コナン 緋色の弾丸』『コンフィデンスマンJP プリンセス編』『トップガン マーヴェリック』など新作映画の公開延期が次々と発表され、映画館の週末休館も相次いでいる。
各映画館の対応は様々だ。コロナの影響を懸念して、3月上旬は岩波ホールや早稲田松竹などが一時休館。その後再開するも、多くの映画館が「体調不良者を対象にしたチケットの払い戻し」「座席指定券の事前販売中止(当日販売のみ実施)」「営業時間の短縮」などを実施している。
池袋のグランドシネマサンシャインは、原則1席ずつ間隔を空けて、座席指定チケットを販売。TOHOシネマズは、インターネット販売でグランドシネマサンシャインのような“1席空け”の販売は行っていないものの、公式サイトの販売状況を確認するかぎり、チケット購入者が自主的に隣り合わせにならないように席を取る傾向が目立つ。
また、TOHOシネマズ 新宿やTOHOシネマズ 六本木ヒルズなどは、新作映画が公開されないことを受け、『ローマの休日』や『E.T.』『マッドマックス・怒りのデス・ロード』『JAWS/ジョーズ』『ゴッドファーザー』など往年の名作をリバイバル上映(平日)。映画ファンの注目を集めている。
各館が慎重に営業を続けているが、先週末は外出自粛要請に応じる形で、TOHOシネマズやイオンシネマなど主要映画館が軒並み休館。今週末(4月4・5日)も、同様の措置を取る映画館が少なくない。稼ぎ頭である土日の営業停止は痛手だ。
4月4日の取材時、唯一開館していたテアトル新宿も、各作品を1回のみ上映する苦肉の策を取っていた。
TOHOシネマズ 日比谷は、東京ミッドタウン内に施設を有し、東京宝塚劇場に隣接することから、普段は多くの人が行き交っているが、4日は人がほとんどいなかった。有楽町マリオンも、同様の光景が広がっていた。
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