「ざんねんないきもの辞典」の次はコレ!『天地創造デザイン部』/#うちで過ごそう

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『天地創造デザイン部』コミック
『天地創造デザイン部』コミック

面白くて笑えてためになる!「天地創造デザイン部」、略して“天デ部”のTVアニメシリーズ化が決定!“天デ部”は「月刊モーニングtwo」で2017年から連載中で、単行本の新刊5巻が出たばかりのファンタジックでリアルな生物学コメディだ。漫画家の蛇蔵と鈴木ツタが原作、たら子が作画を担当している。

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天地創造した神様が面倒くさくなって生き物は自分で作らずに下請けに出した、という設定の1話完結もの。天地創造社デザイン部の個性あふれる面々が様々な生き物を企画して、クライアントである神様が採用・不採用を決めていくのだ。

妙なこだわりを持ったデザイナーたちがクライアントの神様から難しい注文を受けたり、自分の趣味に走った可笑しな特徴を持った生き物を作り出したりする。試作を作っては不採用のダメ出しを受け、改良してやっと採用にこぎつける。

実際にもこうやって生き物って作られていったのでは?と思いたくなるぐらい、なるほどと感心させられる。1話目で会議にかけられるのは「すっごい高いところの葉っぱが食べられる動物」。当然キリンが思い浮かべられるわけだが、いきなりキリンが作られるわけではなく首が10mのシカが試作される。

しかし、これだと頭に血液を送るのに1.5トンの心臓が必要ということで脳貧血で倒れてしまう。足を長くすれば水が飲めないし、結局足と首がまあまあ長い生き物に。ただこれだけ大きいのに植物しか食べなくて体が維持できるか?ということで、牛のように胃の中で草をタンパク質に変えられるバクテリアを飼い、頭をぶつけるから安全作でツノをつけるなどしてなんとかキリンが採用に。しかしタンパク質が足らないのか鳩をバクっと食べる姿も。

1話の漫画の終わりには「本当にいる生き物図鑑」も掲載されてキリンの説明も載っていて、思わず「へー!」と驚かされる。キリンが首が長いことは知ってるが、確かに頭に血を送るのは大変だろうし、バクテリアのことやタンパク質補給に小動物を食べることは知らなかった!

そんな生き物の知ってそうで知らない豆知識は興味深いし、デザイン部の奮闘は面白い。無茶振りするクライアントに、可笑しなこだわりと意地を持ったデザイナーたちは現実の会社を見ているよう。大ヒットした「ざんねんないきもの辞典」のように知識欲を駆り立ててくれて、コメディとしても笑わせてくれる“天デ部”。TVアニメシリーズとなってより多くの人に見て欲しい。(文:入江奈々/ライター)