『ただ愛する仲』
●心に同じ傷を抱えた男女が織りなす純愛
1995年6月29日、韓国・ソウルで起きた三豊百貨店の崩壊事故−−。実際に起きた事故をモチーフに、同じ痛みを味わった男女が互いの心の痛みを分かち、ともに乗り越えていく姿を繊細に描いている。
・ジュノだけじゃない! もう一人のイケメンからもアプローチ!? 『ただ愛する仲』その他の写真はこちら
ドラマは12年前、ハ・ムンス(ウォン・ジナ)が、銭湯兼美容室を営む母ユン・オク(ユン・ユソン)が嬉しそうに妹ハ・ヨンス(ハン・ソジン)のヘアメイクをしているのを眺めているシーンから始まる。まだ幼いヨンスはモデルをしており、撮影には姉のムンスが付き添うよう言われている。ムンスは妹の撮影のためだけにSモールを訪れるのが嫌なようで、携帯でこっそり男の子と会う約束をしている。ヨンスもそのことを知っており、「お姉ちゃん、頑張って」と励ます。撮影が一段落し、ムンスがアイスクリーム店の前でリップを塗っているところで崩壊事故が起きてしまう。
一方、イ・ガンドゥ(ジュノ/2PM)もそのアイスクリーム店でアイスを食べながら工事の仕上げをする父を待っていた。Sモールが崩壊し、瓦礫の中で声だけを頼りに励まし合うムンスとガンドゥ。2人は奇跡的に救出されるものの、ムンスの妹、ヨンスとガンドゥの父は亡くなってしまうのだった。
12年後−−。日雇いの工事現場で働くガンドゥは賃金未払いへの不満を抱えた仲間たちを代表して、横柄な上司に食って掛かる。夜になっても腹の虫が収まらず、食堂で夕飯を食べている上司に文句を言いに行った挙句、数人の仲間にボコボコにされるガンドゥ。路地裏で倒れているガンドゥを見つけたムンスは、事故以来別居している父、イ・ドンチョル(アン・ネサン)が営む店に連れて行き応急処置をする。そんな風にいろいろなところでバッタリ会う2人……ムンスは建築模型士として、ガンドゥは現場監督として一緒に働くことになるのだった。
●2人の男性のアプローチの仕方に注目!
このドラマの見どころの一つは、ムンスを取り巻くガンドゥと建築事務所代表のソ・ジュウォン(イ・ギウ)のアプローチ法の違い。ワイルドな魅力のガンドゥは、ムンスが作業現場に落ちた際、手を差し出して引き上げ、自分の服をぶっきらぼうに差し出す。会社の飲み会で軽いやけどを負ったムンスに、薬を買ってさりげなく置いておく優しいところも……。ガンドゥの家にきたムンスを送る際、バスが見えるとムンスの手をとって走りだすシーンにはドキドキ。「お昼食べよう」や「遊びに行こう」とさりげなく誘うものの、“これってデート?”と戸惑わせるシーンも盛りだくさんだ。甘いもの好きでいつもアイスを食べているのも子どもっぽくてかわいい。ムンスもそんなガンドゥが気になる存在として目が離せないのだった。
実力・外見・人格を兼ね備えた建築士、ジュウォンはガンドゥとは正反対な魅力を持つ男性。ムンスが時間通りに来ない! ということで、家まで迎えに行ってしまう描写には驚いた。ムンスから借りた弁当箱のタッパーを「洗っておいたよ」と返すものの、よく見ると空ではなく彩り豊かな弁当になっているのに二度ビックリ…。自分で作ったのだろうか? そして、時折ムンスに熱い視線を送っている。ムンスの方もそんなジュウォンに憧れの感情を抱くのだった。
●2PMのジュノの魅力にメロメロ!
このドラマの最大の見どころは、ガンドゥを演じる2PMのジュノの存在感。歌とダンスのイメージが強かったものの、“本当にこういう人なんじゃないか?”と思わせるほど役にハマっている。実際にこのドラマでの演技が評価されたようで、これ以降ドラマや映画のオファーがひっきりなしのようだ。
倒壊事故で父を亡くした上、自身も足のケガの後遺症と幻聴に悩まされ、鎮痛剤を手放せないガンドゥ。仲のいい友だち、薬屋のおばあさん(ナ・ムニ)が時折栄養剤を混ぜているというものの、“あんなに薬を飲んで大丈夫なのか?”と心配せずにはいられない。ガンドゥが居候する安宿の主人の息子で知的障害のあるサンマン(キム・ガンヒョン)は、年下のガンドゥを兄貴と慕っている。そんな魅力的な面々に、ガンドゥの温かい人柄が伝わってくるようだ。
●知らず知らずのうちに自分の痛みも癒される!?
『ただ愛する仲』
BS朝日:毎週月〜金曜日 午前8:30〜10:00 放送中
TBSチャンネル2:5月14日(木)〜5月25日(月) 月〜金曜日 午後0:00〜2:40(2話ずつ) 5月25日(月)は〜後2:50
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