デヴィッド・ベッカムの妻で、デザイナーとして活躍するヴィクトリア・ベッカムが、自身のブランドでイギリス政府の企業向け支援制度を申請したものの利用を断念した。
ヴィクトリアのブランド「ヴィクトリア・ベッカム」は新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営が悪化、スタッフ30名を少なくとも2ヵ月間、一時帰休させることを決めた。全スタッフ120名に書面で通知したヴィクトリアは、感染症拡大を受けてイギリス政府が導入した企業支援制度を利用して一時帰休中の給与80パーセントを保証するとしていた。
ヴィクトリアが政府に申請した額が15万ポンド(約2000万円)と報じられると、SNSでは「夫婦で莫大な資産があるのに」と炎上騒ぎに。ベッカム夫妻の資産は推定3億3500万ポンド(約450億円)で、つい最近まで、世界各地で4人の子どもたちと一緒に優雅なバカンスを楽しむ様子をSNSに投稿していた。パンデミック発生でイギリスがロックダウンになった後も、オックスフォードシャーの豪華な別荘での隔離生活を投稿している。
実はヴィクトリアのブランドは今回のパンデミック発生前から業績は思わしくなく、一昨年に1230万ポンド(約16億円)の赤字が出ている。そこに今回の不況が重なり、支援制度を頼ろうとしたのだが、コメディアンのリッキー・ジャーヴェイスから「恥を知れ」、人気司会者のピアース・モーガンからは「この制度は、あなたのような億万長者のプリマドンナのためのものではない」など、辛辣な批判が寄せられていた。
ブランドの代理人によると、検討した結果、政府の支援を受けずにスタッフを守るため努力を尽くすと決定したという。「今は辛い時期で、辛い決断を下しました。私たちは常に正しいわけではありません」としながら、世間からの批判を受けて考え直したわけではないと言及している。
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