記憶と感情をえぐる問題作、毛皮族の江本純子が“魂とボディの行方”を探求する
正統派の教義に毒された現代人の脳ミソを揺さぶるラブ・サーカス!
劇団・毛皮族の江本純子が原案・企画・製作・監督を務める映画『愛の茶番』が、渋谷ユーロスペースにて公開されることが決定した。
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本作は、「“みる”“みられる(みせる)”という観客と作り手の境界線を超えられるのか」という創造への愛=「渇望」を標榜し、それを探求しようと試みた人々(渇望者)で制作された。登場人物たちの数年に渡る恋愛関係の顛末と、どうしようもなく切実で滑稽な時間のパリンプセストが、見る者の記憶と感情をえぐる。スクリーンの中で右往左往する人間が渇望するものを、アナタは見届けますか、見限りますか? ただ、笑いますか。
ルミ(遠藤留奈)とアキ(冨手麻妙)は、波長の合わない姉妹だった。キヨヒコ(金子清文)と結婚したルミは、かつての恋人・リョウスケ(岩瀬亮)を忘れられないでいる。いっぽうアキは、地下系シンガーソングライターとして活動していたが、マネージャーのドンコ(江本純子)と活動方針をめぐってしばしば対立していた。
また同じように全力で「愛」に迷子でいる人々、リエ(菅原雪)、スミオ(吉川純広)、K(藤田晃輔)、トモタロウ(美館智範)らが、さらに複雑に、ルミとアキの生活に交錯していくのだった——。
監督は、劇団「毛皮族」などの演劇活動が熱烈な支持を得て、前作『過激派オペラ』(16年)で映画監督デビューをした江本純子。今作では原案・企画・製作も行い、よりいっそう演劇や映画という既成概念にとらわれない世界を展開している。
音楽、挿入歌プロデュースを担当しているのは、人気バンド「オワリカラ」のメンバーで、楽曲提供や執筆活動も積極的に行うタカハシヒョウリ。劇伴音楽では、おおくぼけい(アーバンギャルド)による即興的なピアノプレイやクラシカルな作品をフィーチャー。
出演は、江本作品を支えてきた遠藤留奈、岩瀬亮、冨手麻妙、菅原雪、吉川純広、美館智範、藤田晃輔、金子清文らの俳優をはじめとして、この企画に参加し、その場に居合わせた「渇望者(観客)」全てである。
『愛の茶番』は12月7日より渋谷ユーロスペースにて公開。
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