重度障害の子と親の愛の形…『告白』中島監督7年ぶり新作に⻄島秀俊が主演。満島ひかり、片岡鶴太郎らの豪華キャストで描く

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(C)2025 映画『時には懺悔を』製作委員会
(C)2025 映画『時には懺悔を』製作委員会

家族から目を背けた男を西島秀俊が演じる

『下妻物語』『嫌われ松子の一生』『告白』などで知られる中島哲也監督の7年ぶりとなる新作映画『時には懺悔を』が2025年6月に公開。⻄島秀俊が主演し、満島ひかりをはじめ、黒木華、宮藤官九郎、柴咲コウ、塚本晋也、片岡鶴太郎、佐藤二朗、役所広司らの出演が明らかになった。

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原作は打海文三の同名小説で、重度の障がいを抱える子どもを通して描く親子の絆の物語。およそ20年前にこの小説に出会った中島監督は「見る人の気持ちを動かす映画ができるのでは」という思いをずっと抱き続けてきたという。

⻄島秀俊が演じるのは家族から目を背けた男・佐竹。子を生きる糧にした男・明野を宮藤官九郎、娘に捨てられた女・聡子を満島ひかり、産んだ子を愛せなかった女・⺠恵を黒木華、他者に関心を持てなかった男・米本を佐藤二朗、子に全てを捧げ尽くした女・由紀を柴咲コウが演じる。

脚本を書き始めた当初はなかなか賛同者を得られなかったという中島監督。構想15年を経て、「過去に大きな傷を負った大人たちが、今を必死に生きる“たったひとつの小さな命”と出会い、人生の活路を見出す物語」を独自の視点と緻密な演出で描き出し、新境地を開拓したと言えるだろう。

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中島監督は本作にこめた思いついて以下のようにコメント。

「この子は生まれてこないほうが幸せでした」。劇中のセリフですが、そう言われた子どもがそれでも生まれ、多くの人々の心を動かし、その人の人生に影響を与える。望まれなかった命が誕生し誰かの救いになって、 この世界に生まれてきた価値があると証明する。そのことと正面から向き合った映画だと思います。

過剰に人を攻撃してしまったり、心に傷を負ったまま立ち上がれなかったり、あるいは自ら壁を作りその中に 閉じこもっている…そんな欠点だらけの大人達が、重い障がいを持ち生まれてきた幼い命に出会い、どう変わっ ていくのか。
原作小説を読んでから約20年。ずっと映画化を切望しましたが難しいと言われ続け、中止になってもおかしくない事態に何度もぶつかりながら、障がい児関連の人々など多くの人の協力と努力に支えられ、やっと完成しました。この20年間に世の中の価値観が少しずつ変わり、こういう映画が人々に受け入れられる土壌がようやく整ったことを強く実感しますし、嬉しい限りです。

主人公である佐竹同様、極度のヘソ曲がりの私ですが、この映画にはかつてなく自分の気持ちが素直に出ている気がします。伝えようとしていることの大切さや重さを考えれば気取った演出などしている場合じゃなかっ た。そこに監督としてのエゴを入れる余地は全くありませんでしたし、スタッフ・キャストを含め全員で作ったという実感を強く抱いています。

だからこそ、観てくれた人がこの映画をどう感じどう受け止めてくれるか、ものすごく楽しみです。どうか是非、劇場に足をお運び下さい。

他人事として目を背けることはできない、数々の事情を抱える人々の等身大のドラマは、誰しもの共感を禁じ得ないだろう。