ジーン・ハックマン、妻と愛犬と共に遺体で発見される検死行われるも死因は「不明」

#ジーン・ハックマン #訃報 2025.02.28

フランシス・フォード・コッポラ監督のInstagramより（@francisfordcoppola）

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グウィネス・パルトロウのInstagramより（@gwynethpaltrow）

家族は“一酸化炭素漏れが原因によるかもしれないと考えている”と語る

『フレンチ・コネクション』（71年）『許されざる者』（92年）でアカデミー賞を2度受賞した名優のジーン・ハックマンと妻、愛犬がニューメキシコ州の自宅で死亡しているのが発見された。ハックマンは95歳、妻でピアニストのベッツィ・アラカワは64歳だった。

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地元当局によると、27日未明（現地時間）にサンタフェの自宅で夫妻が亡くなっているのを安否確認に訪れた保安官代理が発見した。犯罪の兆候はないとされているが、調査が進められている。

イギリスの「DailyMail」紙が入手した捜索令状には「検死が行われた。最初の所見では、両者に外傷はなかった。両者の一酸化炭素検査と毒物検査が要請された。死因は特定されていない。検死および毒物検査の正式な結果は未定。これは未解決の捜査である」とされている。

26日（現地時間）午後にハックマン邸を訪れたメンテナンス作業員2人が夫妻を発見し、通報したという。彼らは2週間前から夫妻の姿を見ていないと捜査官に語った。

「Variety」誌の報道によると、ハックマン家の玄関ドアは施錠されず開いていた。保安官代理は敷地内で夫妻の飼っていた3匹の犬のうち1匹が歩いているのを確認した。死亡した女性は浴室の床に倒れており、遺体のそばに1匹犬が生存していた。もう1匹のジャーマン・シェパードはバスルーム側のクローゼットの中で死んでいた。暖房器具が動かされていて、錠剤の瓶が開けられ、女性のそばに錠剤が散乱していた。死亡した男性はキッチン側の土間に倒れていた。玄関のドアは開いており、何者かが押し入った形跡はなく、ガス漏れの明らかな兆候もなかったという。遺体の状態から死後数週間経っていると思われる。

ハックマンと前妻の間に生まれた娘、エリザベス・ジーン・ハックマンさんはゴシップサイト「TMZ」の取材に、まだ確証はないとしながら、家族は一酸化炭素漏れが原因によるかもしれないと考えていると語った。

1930年生まれのハックマンは海兵隊を除隊後に職を転々とした後、30歳を過ぎてから俳優を志し、ニューヨークのアクターズ・スタジオで演技を学び、1964年に『リリス』で映画デビュー。『俺たちに明日はない』（67年）でアカデミー助演男優賞にノミネートされた。生涯に5度オスカー候補となり、『フレンチ・コネクション』で主演男優賞、『許されざる者』で助演男優賞を受賞した。

『ポセイドン・アドベンチャー』（72年）やクリストファー・リーヴ主演の『スーパーマン』シリーズ（78年、81年）の悪役レックス・ルーサー、アカデミー賞受賞作『レッズ』（81年）など娯楽大作から社会派ドラマ、コメディ、アクションなどジャンルを問わず多くの作品で幅広い役柄を演じた。

2001年にウェス・アンダーソン監督の『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』に出演し、ゴールデン・グローブ賞ミュージカル・コメディ部門主演男優賞を受賞するなど、70代を迎えても活躍したが、2004年の『ムースポート』に主演した後は映画出演が途絶え、のちに俳優引退を認めた。2016年と2017年に海兵隊のドキュメンタリー作品でナレーションを務めた。

夫妻の自宅はサンタフェ郊外のゲーテッドコミュニティにある。地元紙『ニューメキシカン』によると、ハックマンは1980年代にこの地域に移り住み、俳優引退後は執筆活動をしていた。