2週間で1億1,450万回以上視聴、Netflix英語作品史上4番目の視聴数を記録
Netflixのミニシリーズ『アドレセンス』が3月の配信開始直後から、エンターテインメントの枠を超えて社会に深い問いを投げかけている。
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全4話の『アドレセンス』はイギリスのごく普通の家庭に暮らす13歳の少年が同級生の少女殺害の容疑で逮捕されるというショッキングな物語。各話をワンカットで撮影する手法で、イギリスで急増するナイフ犯罪、インターネットのさまざまな情報が子どもたちに及ぼす危険性、有害な男らしさについてなど、現代社会の闇に正面から切り込む。
このドラマに社会的意義を見出したのが英国政府だ。少年の父を演じたスティーヴン・グレアムとドラマの共同クリエーターを務めたジャック・ソーンが同作を学校で放映することを強く訴えていたのを受けて、政府は『アドレセンス』を英国全土の中等学校で視聴可能とした。
イギリスのスターマー首相は「父親として、10代の息子と娘と一緒にこの作品を見て、強く胸に突き刺さりました」と語り、できるだけ多くの生徒に番組を視聴してもらうための取り組みだとしている。「私自身の子どもたちを見ても、彼らを適切にサポートしていくために不可欠なのは、コミュニケーション法の変化、視聴しているコンテンツ、彼らと仲間たちの会話について率直に話し合うことです」。
ドラマの制作意図について、ソーンは「対話を促すために制作しました。私たちは深刻化する危機をどのように食い止められるかを問いかけたかった。この番組を学校に持ち込む機会が得られたのは予想外のことです」とコメント。「教師が生徒とする対話のきっかけになればと願います。本当に願っているのは生徒同士が話し合うきっかけになることです」とアメリカの業界誌Varietyは報じている。
『アドレセンス』は3月13日の配信開始から2週間で1億1,450万回以上視聴され、Netflixの英語作品史上4番目の視聴数を記録。80ヵ国で視聴ランキング1位を獲得し、イギリス国内ではストリーミング作品として初めて地上波を超える視聴率を叩き出した。
社会現象となる一方で、一部から否定的な反応も受けている。イーロン・マスクはSNS上で、ドラマがアメリカで実際に起きた事件を題材にしながら犯罪者の人種を黒人から白人に変えたとして「反白人的プロパガンダ」と非難した。だが、製作側は当初からドラマはイギリス各地で起きた事件に着想を得たものだと主張している。マスクのXでの投稿についてソーンは「私たちがここで指摘しているのは人種についてではなく、男らしさについて。その問題の本質を探ろうとしているのです」と一蹴し、作品の主眼は少年たちの抱える問題であることを強調している。
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