クソ兄弟が父親殺害の上に死体遺棄⁉ 一見エリートな弟演じた大塚ヒロタが「読めば読むほど…」と苦笑い

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北浦兄弟
(c)「北浦兄弟」製作委員会
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兄弟の愛憎入り混じったやり取りがおかしみを誘う

80歳を過ぎた高齢の親が50代のひきこもりを養う「8050問題」。広く社会問題化している現実を下敷きに、ブラックテイストでありながらもユーモアを交えて描いたロードムービー『北浦兄弟』が4月12日に初日を迎えた。初日舞台挨拶には、主演の中野マサアキ、大塚ヒロタほかキャストが勢ぞろいし、辻野正樹監督と共に登壇した。

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映画では、引きこもり気味の怠惰な生活を送る45歳の中年男性、北浦ソウタ(中野マサアキ)が、ふとしたきっかけで父親(たかお鷹)を殺害してしまう。動転したソウタは、疎遠だった弟アキラ(大塚ヒロタ)を呼び出すことに。ソウタより優秀で一見、理想的な家族を築いているようにみえたアキラだったが、実はセクラハラ告発を受けて仕事を解雇、妻から離縁をつきつけられていた。絶望的に出口が見えない2人の死体隠蔽の珍道中が始まった…。

北浦兄弟

(c)「北浦兄弟」製作委員会

主演の中野マサアキ、大塚ヒロタほか総勢の8名の出演者と共に登壇した辻野正樹監督は、「主演でありプロデューサーの中野マサアキと共に4年前から企画を立ち上げて、大変なことも沢山ありましたが、ようやく皆さんに見てもらうことができました」と感無量の思いで話した。

続けて主演の中野マサアキは、「企画を立ち上げたのはちょうど、コロナ渦の時期だった。役者を20年以上続けてきて、やり残したことがないかなとふと考えてしまった。その時に思ったのは、主演の映画というものが、まだなかったな、と。それだったら自分で企画しようと思ったのが始まりです」と語った。

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大塚ヒロタ「人生ってそうだよな、って考えた」

W主演の大塚ヒロタは、もともと知り合いだった中野からオファーされた。台本を読ませてもらったらとにかく笑ってしまい、出演を快諾したという大塚。「ニートでだらしない兄貴と対照的に、エリートにみえる弟役とオファーを貰ったのですが、(台本を)読めば読むほど、兄と同様に自分もぽんこつじゃないかと思った(笑)。ただ、劇中のこの兄も弟も真剣に生きている。色々と足りてないけど。でも考えてみたら、人生ってそうだよな、なんて考えて、普段の人生を膨らませるみたいなイメージで演じました」と役作りについて改装する。

北浦兄弟

一昨年の5月に8日間で撮影したという本作。低予算・小規模な現場だったというが、だからこそ、全員が力をあわせて、楽しく作ったと、それぞれの出演者からほっこりする現場エピソードも語られた。

映画が完成してからこの映画を本当に上映してくれる映画館があるのか、映画祭でかけてもらえるのか、お蔵入りになるのでないかと心配が絶えなかったという辻野監督。最後に「どうでした? 面白かったですか?」と観客に辻野が問いかけると、劇場は大きな拍手で包まれ、舞台挨拶は和やかに幕を閉じた。

『北浦兄弟』は渋谷ユーロスペースにて公開中。以降、全国順次公開。

父親の死体を抱えた2人はどこへ向かうのか…? 映画の場面写真を見る。

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