(【おうちでシアター 2】最新テレビより“ちょっと前のテレビ”のほうがお得な理由とは?より続く)
【おうちでシアター 3】同じメディア、同じ端子なのに映らない!?
映画や音楽ライブ、イベントなどとは別格の映像作品があります。今回は“自分ドキュメンタリー”の話。
●ビデオカメラの映像をみんなで見たい!
スマホやタブレットで難しいのが、一つの作品をみんなで見る……という楽しみ方。外出自粛で、かつてのお茶の間のように、(よくも悪くも)ひとつの映像を家族みんなで眺める機会が増えたという方も多いのではないでしょうか?
久々の「チャンネル争い」という事態。困ったお父さんは、家族みんなが楽しめるようにと、巣ごもり期間中に倉庫から懐かしい(mini)DVカセットを発掘してきました(写真1)。
おお、一緒にビデオカメラも出てきた! 動いた!! でかした父さん! と思ったのも束の間、今あるテレビでどうやって見るの? これって、ちゃんと見るのは案外タイヘンだったりします。
「最新の機器×最新のコンテンツ」を楽しむにはとても便利な時代でも、ちょっと昔のコンテンツを見たり、ちょっと昔のAV機器と組み合わせて使おうとすると、予想外のところで躓きます。ここでは、デジタル化を跨ぐ時期だからこそ生じたといえる「繋いでも流れない、同じ端子の信号違い」問題のポイントを押さえましょう。
●同じ端子なのに、流れる信号が違う!?
そう、この問題。最近でも同じUSB-C端子なのに流れる信号が違って困ることが多々あります(StarTechさんのHPは参考になります。https://www.startech.com/jp/USB-C/Overview)。
端子のカタチの統一が進みデジタル化したいまならなんとなく理解できても、かつてのアナログ時代なら「とにかく物理的に繋がれば映るはず」というのが一般的な認識だったと思います。
でも、今回の“お父さん”のビデオカメラ映像のように、同じ端子だから繋がっても信号が違って扱えないことがハイビジョンの登場と歩調を合わせるように徐々に増えてきました。好例が「DVカセット」「DV端子」(写真2)です。
90年代から2000年代前半に家庭用ビデオカメラでよく使われた(Mini)DVカセットは、SD(スタンダード画質)のDV(DVC-SD規格)、その後はハイビジョン時代のHDVをも記録するのに使われました。でも、“お父さん”のビデオがHDVで撮られたものだったら、同じカセット、同じDV端子で繋いでも、HDVに対応していない機器とはやりとりできません(写真3)。
同じ端子(ソニーでいうi.LINK=アイリンク https://www.sony.jp/products/i-link/ilink/index.html)で繋いでも、規格が異なるので流れる信号が違うものはほかにも(MicroMV)。お店に薦められるままに買ったビデオで昔撮影した映像を見たいという友人のカメラがまさにコレで、タイヘンでした(写真4)。
ややこしいことに、同じi.LINK端子を使いながらビクター等のデジタル放送録画機D-VHSは違う信号(ブルーレイと同じMPEG-2TS、著作権管理情報)を流していて、ソニーのi.LINK端子(HDV/DV)とは互換性がない、というワナもあります。
でも今はネットで検索した細切れの情報を手がかりに解決できるので、落ち着いてひとつひとつクリアーにしていきましょう。(文:fy7d)
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