『ニュー・シネマ・パラダイス』手がけた映画音楽巨匠エンニオ・モリコーネ死去

#エンニオ・モリコーネ

画像はDVD『ニュー・シネマ・パラダイスデジタル・レストア・バージョン Blu ray BOX』 予告編より
画像はDVD『ニュー・シネマ・パラダイスデジタル・レストア・バージョン Blu ray BOX』 予告編より

世界的に活躍するイタリアの映画音楽家エンニオ・モリコーネが7月6日、死去したことがわかった。年齢は91歳だった。

アカデミー賞作曲賞は87歳!『ヘイトフル・エイト』エンニオ・モリコーネ

1928年にイタリア・ローマで生まれたモリコーネは、これまでに400本以上の映画音楽にたずさわった。『荒野の用心棒』(64年)や『アンタッチャブル』(87年)、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84年)などの音楽を手がけ、『ニュー・シネマ・パラダイス』(89年)では国際的に評価が高い名曲「愛のテーマ」を提供。映画音楽家として世界にその名を知らしめた。

さらに『海の上のピアニスト』(98年)などの話題作、NHKの大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』(03年)のオープニングを担当。近年も、クエンティン・タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』(16年)で音楽を担当し、87歳で第88回アカデミー賞作曲賞を獲得している。

イタリア最大の発行部数を誇る日刊紙「ラ・レプッブリカ」によれば、数日前に転倒して大腿骨を骨折。その後、搬送されたローマ市内の病院で亡くなったという。葬儀は、「周囲に迷惑をかけたくない」という本人の生前の意向で家族葬を執り行う。

イタリアのジュゼッペ・コンテ首相はツイッターで「我々は、巨匠エンニオ・モリコーネの芸術的な才能を、多大なる感謝とともにずっと忘れない」と追悼の意を示している。

巨匠の旅立ちは、映画音楽の分岐点となりそうだ。