8月7日から公開された『映画ドラえもん のび太の新恐竜』が10日までの4日間で動員63万0678人、興収7億6111万600円を記録した。土日の成績は4億1300万円で、前作(6億9500万円)の約60%。夏映画では『今日から俺は!!劇場版』(最初の土日が6億3000万円)より下で、『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(最初の土日が4億500万円)をやや上回っている。前作には劣るものの、大ヒットと呼べるスタートだ。
本作は長編映画40作目の記念作。『のび太の宝島』(18年)の監督・今井一暁と脚本・川村元気が再びタッグを組み、のび太と双子の恐竜の出会いから始まる物語を、長編映画1作目『のび太の恐竜』(80年)とは異なるオリジナルストーリーで描く。7月公開予定だった『劇版ポケットモンスター・ココ』が延期となる中、大ヒットが見込める家族向けアニメ映画として映画界の期待は高かった。
注目したいのが上映スクリーン数だ。各シネコンのHPを見ると、1館で2~3スクリーンを『ドラえもん』の上映にあてているところが多い。大ヒットスタートを切った『今日から俺は!!』『コンフィデンスマンJP』同様、公開時に上映スクリーン数を増やして一気に集客する施策をとったものと思われる。『ドラえもん』の上映スクリーン数を増やした分、『今日から俺は!!』『コンフィデンスマンJP』は減り、1館で1~2スクリーンを当てているところが多い。
なお8月10日時点で『今日から俺は!!』は興収33億円、『コンフィデンスマンJP』は20億円を突破している。夏映画のトップ争いは、この2本に『ドラえもん』を加えた三つ巴の展開になりそうだ。(文:相良智弘/フリーライター)
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