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K-POPガールズグループLOVELYZ(ラブリーズ)は、デビュー6年目を迎え、個性的なメンバー各々が世界中のファンを獲得している。昨年のサマーコンサートの模様もブルーレイ化され、アカペラのコーラスなど、他にない魅力を発揮し続けている。

もっとも、最近はケイに続き、この5月にはスジョンがデビューシングル「Tiger Eyes」を発表し、ソロ活動が目立った。“愛に魅了されている目”をイメージしたこの曲は、グループがこれまで踏襲してきた清純派イメージとは異なる大人の魅力をを放つもので、虎柄の衣装や見下すような視線、仕草が印象的なパフォーマンスが新鮮だった。実はこのときスジョンは、グループとしてのカムバック(新曲を引っさげて活動すること)があることを(おそらくうっかり)予告していた。

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そして9月に発売されたのが、LOVELYZ7枚目のミニアルバム「UNFORGETTABLE」で、グループ全体としては実に1年4ヵ月振り。これまでの清純派路線から果敢にクールな方向性を見せ、韓国ガオンチャートでは、アルバムチャート一週目で5位を獲得するなど上々。「少女から大人へ」のイメージチェンジを果たしたといえるが、セクシー路線ではなく、彼を思う女性のイメージは踏襲する。ただ、未練に苦しみ復縁を望む心情を捨て、別れた彼との記憶を葬り去ろうという力強さを備えた。

タイトル曲「OBLIVIATE」は、テープを逆回転させたようなゆらゆらしたイントロからして、時間の巻き戻しと心の揺らぎを表現しているかのようで一筋縄ではない。ラブリーではなくシックな衣装でのパフォーマンスも、これまで同様滑らかではあるが、力強さが目立つ。初めて取り組むフォーメーションが多いとのことで、足を時計の針のように伸ばして逆回転させる動作が印象的だ。

「記憶からあなたを消し去りたい」「永遠にあなたの全てを忘れたい」というメッセージが愛の儚さを表現。心の中に咲いた花を枯らし、花びらが舞い散るさまが聞く者に伝わる。

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ところでこの「OBLIVIATE」というタイトルを聞いて、映画好きの人なら思い浮かぶだろう。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(10年)に出てくる忘却術「Obliviate(オブリビエイト)」だ。

ハリー・ポッターでは、ハーマイオニーが自分に関する記憶を両親から消すところで用いられる。両親に危害が及ばないように、自分が死んでも悲しむことがないようにと思いやってのことだが、この曲では、自分の中にある彼との記憶を消すために使っている。魔法でも使わない限り消せないほどの、辛く切ない気持ちということか。

そういう目で見ていくと、2種類あるアルバムCDジャケットが違って見えてくる。表紙の真ん中にある鏡のような丸い箔押し。白と紺の二色遣い。途中にあるモノクロページ。メンバーのグラビアとは別のイメージカット……等々。

そんなLOVELYZだが、10月18日にMyMusicTasteが運営する「MMT LIVE」を通じ世界でも見られる単独オンラインコンサート「Deep Forest」を開催予定とのこと。舵を切った清純派ガールズグループがどうイメージチェンジしていくのか注目だ。(文:fy7d)