コロナ拡大の影響で興収も大幅ダウン、全米で大作映画の公開日延期相次ぐ
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新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、ウォルト・ディズニーは9月23日(現地時間)に数作品の公開延期を発表した。
『ナイル殺人事件』全米公開10月23日→12月18日
『ブラック・ウィドウ』全米公開11月6日→21年5月7日
『ディープ・ウォーター』全米公開11月13日→21年8月13日
『ウエスト・サイド・ストーリー』全米公開12月18日→21年12月10日
『エターナルズ』全米公開21年2月12日→21年11月5日
『シャン・チー・アンド・レジェンド・オブ・テン・リングス』全米公開21年5月7日→21年7月9日
既にワーナー・ブラザースは10月9日公開の『ワンダーウーマン1984』を12月25日に延期しており、『ナイル殺人事件』の延期で10月のメジャー大作はなくなった。
メジャー大作の公開延期が相次ぐのは『TENET テネット』の興行が振るわないからだ。アメリカでは映画館の営業が再開した地域が多いが、ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコなどの大都市では休業中。このため、アメリカで9月3日から公開された『テネット』の興収は9月20日時点で3610万ドル。前作『ダンケルク』1億8800万ドルの約2割にとどまっている。
今後の注目点は11月20日公開の『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』と、ピクサーの新作『ソウルフル・ワールド』。『ブラック・ウィドウ』の延期で、この2作が『テネット』後のメジャー大作となる。『007』は既に新しい予告編をネット上でお披露目する一方、『ソウルフル・ワールド』は『ムーラン』と同じく動画配信サービス「ディズニー+」で直接配信されるのではないかとの憶測が出ている。この2作が無事公開されて大ヒットすれば、アメリカ映画興行の復活の兆しが見えてくるだろう。(文:相良智弘/フリーライター)
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