潜水艦 映画
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アカデミー賞(セザール賞)3部門にノミネートされ(第1回監督作品賞、美術賞)、1部門で受賞(音響賞)したフランスの潜水艦映画『ウルフズ・コール』が9月25日より公開中。緊迫感溢れる映像と不気味なサウンドが見どころ聴きどころだ。

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フランス映画祭 2019で公開された本作は、“黄金の耳”と呼ばれるほどの優れた聴覚を活かし、フランス海軍原子力潜水艦の分析官として活躍するシャンテレッドの物語。シリアでの任務で彼は判断ミスを犯すが、その原因は、“狼の歌”のような正体不明のソナー音だった。その解析を進めるうち、再び“狼の歌”が聞こえてくる。

ホンモノのフランス海軍潜水艦でロケを敢行。監督は、映画を作るために外交官を辞め、本作で長編デビューを飾ったアントナン・ボドリー。「艦内は社会の縮図のようだが、生死を分ける緊迫した中では、その一員であることよりも個々の人間の葛藤と決断がモノを言うことを描いた」という。

上から音が降ってくる、非日常サウンドを満喫

いわゆる“潜水艦映画”は、これまでも無数に存在する。三船敏郎も登場するスティーヴン・スピルバーグ監督『1941』のほか、パニック映画色が強い『原子力潜水艦浮上せず』や、ショーン・コネリーが艦長を担う『レッド/オクトーバーを追え!』などがあるが、ホームシアターで繰り返し楽しまれた作品も多い。

第73回アカデミー賞音響編集賞を受賞した『U-571』はブルーレイでも発売されており、爆雷に晒される艦内の衝撃音は、ホームシアターマニアの間で永らく再生能力をチェックするためのリファレンスとされた。

この『ウルフズ・コール』も、本国のサイトを確認するとオリジナルのミックスは上下方向も加えた立体音場ドルビーアトモスであり、実際本国で発売済みのUHDおよびBDディスクの音声はドルビーアトモスで収録されているのは納得だ。その点、現在公開されている劇場での再生は、確認できる限りいずれも5.1chドルビーサラウンドなのがちょっと残念ではあるが、100席程度の比較的小さいシアターであれば十分に密度感と閉塞感を楽しめるに違いない。

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頭上から降り注ぐ恐怖の体験型映画をお楽しみあれ。(文:fy7d)

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