出世作BL「年下彼氏の恋愛管理癖」も年下攻め!
テレビアニメシリーズ化されて2018年秋クールに放送され、好評を博した『だかいち』こと『抱かれたい男1位に脅されています。』。原作は桜日梯子(さくらびはしご)が手がける、BL誌「MAGAZINE BE×BOY」に連載中のBLコミック。芸能界を舞台に、年下で後輩の俳優・東谷准太と先輩俳優の西條高人のラブストーリーが描かれる。
商業デビューしてほどなく売れた桜日梯子が「抱かれたい男1位に脅されています。」の前に発表した「年下彼氏の恋愛管理癖」は、桜日の出世作にして初の単行本。こちらも「だかいち」と同じく年下攻めで、大学4年生の平坂泉と同大学の研究生の小野塚理のラブストーリーが描かれている。
ドジっ子で生活能力の無さそうな薄幸美人の理を、泉はいつも構ってお世話している。年上だけどコンビニおにぎりひとつ満足に開けられないような母性本能くすぐる理はかわいくて、放って置けなくなるのはよくわかる。そして、ある日大学の客員教授にちょっかいを出されて襲われかけた理の無防備な姿に、泉は抑えていた理性のタガが外れてしまって……!
エロ描写もストーリー性もしっかりあるのが人気の秘訣
一見クールに見える男が嫉妬心で感情的になって独占欲まる出しになる展開は人気が高い。情熱的なあまりに攻めがSっぽく暴走してしまうようすも好きな人は多いはず。この泉はまさにそのタイプで、ワンコな執着年下攻めの典型といった感じだ。
桜日がデビューして間も無く人気が出たのはエロ描写にあると言っても過言じゃないだろう。「年下彼氏の恋愛管理癖」が発売された2013年の当時は桜日のような、古典的絵柄ではなく今どきの少女漫画風の絵でガッツリとエロ描写のある商業BLが多くはなかった。ちょっとコミカルなテイストと、エロシーンの擬態語や擬音がやたらと多い激しい特徴的な描写も合っていた。
しかも、エロ重視な訳じゃなくストーリー性もしっかりあってキャラも立っている。それが桜日梯子の人気の秘訣だろう。初単行本の「年下彼氏の恋愛管理癖」からして、その魅力はよくわかる。続編「年下彼氏の恋愛管理癖2」が発売されていることからも支持が多く集まったことがうかがい知れる。(文:牧島史佳/ライター)
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