ドキュメンタリー映画
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天才作家の生き様を描くノンフィクション映画

20世紀のアメリカ文学を代表する天才小説家、トルーマン・ガルシア・カポーティ。そのドキュメンタリー映画『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』が11月6日にアメリカに先駆け日本が最速で公開される。監督は、オバマ政権下でソーシャル・セクレタリーを務めたというイーブス・バーノー。本作がデビュー作だ。

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トルーマン・カポーティは、19歳のときに「ミリアム」でオー・ヘンリ賞を受賞。「遠い声 遠い部屋」(48年)で本格的にデビューし、61年にオードリー・ヘップバーン主演で映画化された「ティファニーで朝食を」(58年、新潮文庫の邦訳は村上春樹)や、68年に映画化され「ノンフィクション・ノベル」というジャンルを確立した「冷血」(66年)など、多くの傑作を残した。

セレブ暴露本の原点

一方でカポーティは、若くしてセレブの仲間入りをしたことで、マリリン・モンローなど数々の著名人と交流。パーティやテレビ番組に招かれては個性的なキャラクターで異色の存在に。ゲイであることも告白したり、「冷血」で莫大な利益を得ると「黒と白の舞踏会」と称する大宴会を自ら催したり、話題に事欠かなかった。

しかし、華やかなセレブの実態を描いた「叶えられた祈り」(75年)の一端が公開されると、文学ではなく単なるゴシップ本と受け止められバッシングを受ける。やがて失意の中、カポーティはアルコールの過剰摂取と薬物中毒で命を落とす。

本作は、「誰もが一度は会いたいと願うが、一度会えば二度とは会いたくない」といわれた男の素顔を、本人の映像や未公開音声、関係者のインタビュー等で明らかにする。ベースとなっているのは、ジャーナリストのジョージ・プリンプトンが著した「トルーマン・カポーティ」(97年)。

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カポーティは、どうして社交界の友人たちを傷つけるような本を書いたのか? 未公開の続編は存在するのか?本作を見ればその一端が示されるだろう。

映画『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』は11月6日より全国順次公開。(文:fy7d)

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