小津に学んだ グランプリ受賞の北欧映画
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デンマークの農村で暮らす父と娘のようなふたり
第32回東京国際映画祭(19年)コンペティション部門で最高賞の東京グランプリ/東京都知事賞を獲得したデンマーク映画『わたしの叔父さん』が、2021年1月29日に全国で公開される。本作は、2月28日より一時休館が決まっているYEBISU GARDEN CINEMAの改装前最後の上映作品となる。
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舞台は、デンマーク・ユトランド半島の静かで美しい農村。酪農を営む年老いた叔父さんの仕事と生活両方をサポートしながら暮らす27歳の姪クリスが、ある出来事をきっかけに、かつて抱いていた獣医になる夢を思い出す。また、教会で出会った青年マイクとの恋にも悩む。そんなクリスと、それを影ながら後押ししようとする叔父さんの物語だ。
東京国際映画祭の授賞式では、審査委員長を務めたチャン・ツィイーが「この映画は、詩のような語り口で、我々に穏やかに物語ってくれました。監督は抑制的で、繊細なカメラワークをもって、忘れ去られる人間の情感をとても力強く表現しました」と絶賛したというエピソードもある。
デンマークの新鋭監督は小津に学んだ
監督は、デンマーク映画界の新鋭フラレ・ピーダセン。中流家庭の日常を題材にしながらもさりげない仕草や表情をローアングルから狙うことで家族の心情を詳らかにしていく小津安二郎監督の手法から学んだという。
本作でも、自分に素直になれないヒロインのクリスと、達観したような叔父さんが醸し出すユーモラスな間合いが笑いを誘い、互いの幸せを願う愛情が涙を誘う。
正月映画にピッタリのハートウォーミングな『わたしの叔父さん』は、2021年1月29日全国公開。
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