北朝鮮収容所の10年描く、極限下で人間はどう振る舞うのか?
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製作に10年を費やした渾身のアニメ
北朝鮮収容所の内情と、そこで生きる家族を描いた3Dアニメーション『トゥルーノース』が来年2021年に日本で公開されることが決まった。
本作は、アヌシー国際アニメーション映画祭「長編コントルシャン部門」にノミネートされたほか、第33回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス部門」、プチョン国際アニメーション映画祭、レインダンス映画祭に出品。ワルシャワ国際映画祭では特別賞、ナッシュビル映画祭ではグランプリを受賞した。
監督は、実際に収容体験を持つ清水ハン栄治。脱北者へのインタビューなどを経て製作に10年を費やしている。しかし彼が描きたかったのは、収容所の過酷な状況や政治体制そのものよりも、「生きるか死ぬかという環境下で人はどう振る舞うのか?」だったという。
表現手段としても実写でなくアニメーションにしたことで、家族や仲間との絆、そしてラストには希望も見いだせるストーリーは普遍的な意味を持つこととなった。
自暴自棄の息子を立ち直らせた母の言葉
本作の舞台は、金正日体制下の北朝鮮。在日朝鮮人の帰還事業で北朝鮮に渡った両親と幼い兄ヨハン、妹ミヒだったが、父が政治犯の疑いで逮捕されると、母子は収容所に送られる。
極寒の収容所での暮らしは凄惨を極め、さらに収容所内で食料を巡る争いをきっかけにヨハンは自暴自棄となるが、母の言葉をきっかけに立ち直る。そして10年を生き抜いたヨハンがある決断をする。
人間愛を描く感動の3Dアニメーション『トゥルーノース』は、来年2021年公開。
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