女優でモデルの水原希子が、2021年春から配信開始予定のNetflix映画『彼女』で主演を演じることが明らかになった。
『ブラを捨て旅に出よう〜水原希子の世界一周ひとり旅〜』水原希子インタビュー
本作は、女性2人の極限の愛憎を描いた中村珍の漫画「羣青」(ぐんじょう)を原作とするロードムービー。同性愛者の永澤レイ(水原)と、夫から壮絶なDVを受けている篠田七恵(さとうほなみ)。高校時代から七恵に恋をしていたレイは、彼女のために夫を殺害する。自分のために殺人まで犯したレイに疎ましさと恐ろしさを抱く七恵と、そんな彼女を生かすため、すべてを受け入れるレイ。善悪や愛憎の限界を超えた彼女たちの逃避行を描く。
水原希子、挑戦的な役柄で奮闘「ボロボロに…」
日本の美しい景色を背景に、観る者に「愛」の本質を問うロードムービーのメガホンをとるのは『軽蔑』(11年)、『彼女の人生は間違いじゃない』(17年)、『ここは退屈迎えに来て』(18年)など孤独を感じている人々を鋭く、かつ情熱的に描き出してきた廣木隆一監督。自由に生きているように見えて、実は同性愛者であることを家族に言えず生きづらさを感じているレイを水原、人生に希望を見出せないものの死ぬこともできない七恵をさとうが演じる。
テーマ曲は、日本のポップシーンを語る上で欠かすことのできない細野晴臣がつとめることが決定。新旧織り交ぜた多彩な楽曲が、新たな愛の物語を彩る。
水原は、自身初となる挑戦的な役柄について「彼女が知らない“愛”を証明するために自分を犠牲にし、ボロボロになりながら奮闘する日々は、とても苦しく、今振り返っても胸が締めつけられます。この役を演じて、愛するということ、生きていく上で大切なことがよりシンプルな物になった感覚があります」とコメント。
ゲスの極み乙女。のドラマーであり、女優として『窮鼠はチーズの夢を見る』(20年)での熱演が記憶に新しいさとうほなみは「“殺させた女”である私は、常に『自分は天涯孤独だ』と思いながら撮影しておりました。温かい現場でありながらそのような気持ちで居続けられたのは良いチーム、良い作品だからこそ成し得たことです。ぜひお楽しみに、お待ちいただければと思います」と述べている。
発売当時、物議を巻き起こした原作の映画化について廣木監督は「原作の持つエネルギーの強さに引きずられ、女と女の映画を初めて監督させてもらいました。その中で性別を超えたものや超えられないものが見えて来ました。それで何をテーマにすべきかは1つだと」と、本作が長年のキャリアで初となるテーマだったと明かした。
また原作者の中村は「『原作の再現』だけが映像化の最適解ではないので、題も人の命名も、脚本も『彼女』を作る皆様にお任せしました。同じルーツの物語が別の姿で愛されるかもしれない機会を得ることに最良の意義を感じています」と、制作陣への厚い信頼と映像化への期待を寄せた。
映画『彼女』は2021年春、Netflixにて全世界同時配信予定。
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