花江夏樹らが『鬼滅の刃』煉獄杏寿郎と猗窩座の戦い語る「緊張感凄かった」

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鬼滅の刃
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』公開御礼舞台挨拶の模様。左から花江、日野、石田。

10月31日、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の公開御礼舞台挨拶が実施され、主人公・竈門炭治郎(かまど・たんじろう)役の花江夏樹、煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)役の日野聡、公開後大きな話題を呼んでいる猗窩座(あかざ)役の石田彰が本作のイベントに初集結した。

『鬼滅の刃』最短100億超え! 200億も夢じゃないといえる理由とは?

2019年に放送が開始されたTVアニメ「鬼滅の刃」。同年910月に放送された最終話で、主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)とその仲間たちが、無限列車に乗り込むシーンで竈門炭治郎 立志編の物語が幕を閉じた。その無限列車を舞台に炭治郎たちの新たなる任務が描かれた『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は公開を迎え、初日3日間で興行収入46億円を突破。公開2週目となる1025日には、累計興行収入約107億円を記録。10日で興行収入100億円を超え、国内史上最速を記録した。

花江、煉獄と猗窩座の戦いのアフレコは「緊張感凄かった」

本作が、公開から2週間経った今もなお人気は絶えることなく、日々観客に楽しまれていることについて花江は「僕も公開初日に映画館に行って、こないだIMAXでも見ました。映像のクオリティと音楽の迫力と皆さんのお芝居が相まっていて、演じている身としても、ファンの1人としても夢見心地でした」と『鬼滅の刃』のいちファンとしての熱い想いを噛み締めた。

イベントではファンの間でも大きな注目が集まっている、煉獄と猗窩座との激戦についてトーク。この戦いのアフレコについて花江は「日野さんと石田さんのお芝居が凄まじすぎて緊張感が半端なくて、後ろで(アフレコの様子を)見ていたのですが、音を立てちゃいけないというプレッシャーの中、2人の芝居を見つつ、炭治郎の出番の緊張感が凄かったですね。本当に熾烈な戦いが繰り広げられているんだなというのが、アフレコ現場からもヒシヒシと感じました」と現場の熱量の高さを感慨深く語った。

日野は本作で煉獄を演じるにあたって「猗窩座と対する点で、まずは煉獄の人としての強さ、心の強さを意識しました。かつ柱といえども上弦の参という物凄い強敵と戦う上で、力には限界がありながらも、精神力という意味では上弦の参の鬼をも上回る想いで、凛々しく演じようと心がけていました」と、煉獄が持つ正義感や精神力の強さを自身も同じように抱いて演じたと話す。また石田との共演について「白熱しましたね。収録自体が自粛期間前だったので、石田さんと花江くんをはじめ、みんなと収録することができたので、同じ空間で熱量を感じながら演じられたというのが非常に大きかったです。石田さんの胸をお借りして、煉獄の想いを全力でぶつけさせていただきました」と明かした。

一方、石田は猗窩座について聞かれると「今回の映画の台本を読ませていただいて、猗窩座という役がどうしてもエッジの効いた尖っている人ように思えて、ただ強さだけを求めている姿がどうも普通じゃないと考え、そういう面を出すことで煉獄さんの対比になればと思いました」とコメント。さらに「(猗窩座は)映画で初登場なわけですよ。煉獄はTVシリーズでしっかりキャラクターが作られていて、そこに対抗馬としていきなり出てくる。そこまでのキャラクターをやらなきゃいけないというところはプレッシャーでもあり、僕の方こそ全身全霊でぶつかっていかないと、人に胸を貸してる場合じゃないなと思いました」と振り返った。

日野、煉獄と猗窩座はめぐり合わせ良ければ「仲良くなれるんじゃないか」

この激戦では、限りある命だからこそ尊く強いと説く煉獄と、永遠の命と強さだけを求める猗窩座という対極に立つ2人の強い信念が衝突するところも見所。日野は「煉獄の強さは、家族、後輩、仲間、困っている全ての人々を助けたいという想いにある。その想いが自分も高見みへと持ち上げ強くなれるというところが彼の魅力だと思います。彼の母の教えと、柱として鬼殺隊としていままで鬼を倒してきたからこそ、猗窩座を前にその強さが出せたのではないかと思います。猗窩座は猗窩座で武を極めるという強さを持っていて、出会うタイミングというか、うまく歯車が噛み合ったら、すごく仲良くなれるんじゃないかとも思ってましたね(笑)」と話した。

石田は「猗窩座の強さというのは煉獄と違って自分のために強くなるというところに特化していて、強くなる以外は全部排除してもいいという極端な目的を達成しようとするところに強さがあるんじゃないかなと思います。人のためになんか強くなれない、己のためにやんなきゃ本当の強さは得られないんだという、人を諭したり教え導いたりするのには使いづらい理屈を持っていて、その強さは正義的な強さではないなと思いますね」と猗窩座の魅力を語った。

そんな2人を前に、花江は炭治郎を演じるにあたって「日野さんと石田さんのお芝居を目の当たりにして、細かいことを考えるというよりも感情のままに、炭治郎の力ではどうにもできない悔しさを想いのままにぶつけようと思いましたね」と述懐した。

煉獄と猗窩座の激闘を捉えたハイクオリティな映像美や手に汗握るダイナミックな演出もまた観客に親しまれている魅力の1つ。日野が「息をするのを忘れてしまうくらい圧倒されました。技の応酬や、表情、呼吸、音楽、最後のエンドロールに至るまですべて凄まじくて観終わったあとは放心状態で圧倒されました」と言えば、石田も「僕らが収録したときはもちろん音が入っていないのですが、完成品をみるとやっぱり凄いなと思いました。思っていた以上にこんなことになってるのか、というのがあって、もちろんアフレコの時点で100%の力でやっていたのですが、より良くしたいなという欲がでるくらい、完成版の凄さがありましたね」と絶賛。花江も「かっこよすぎて泣くことってあるんだなと思いました。猗窩座の術式展開が綺麗でしたね。煉獄さんや猗窩座の戦いの一連は大迫力のあるスクリーンで見る価値がありますし、1回で戦いを追えないので何回でも見に行きたくなりますよね」とリピート鑑賞をおすすめした。

観客動員1000万人突破に日野「よもやよもやだ!」

その後、会場では花江が「1016日に公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』。たくさんの方にご覧いただき、なんと本日観客動員1000万人を突破いたしました!」(1016日から31日まで計16日間の動員数)と会場に響き渡る声で伝え、日野が「よもやよもやだ!」と歓喜の言葉を贈ると、観客からは割れんばかりの祝福の拍手が送られ、会場中にキャスト陣と観客の笑顔があふれた。

最後の挨拶で、石田は「皆さんご覧いただいたように無限列車編はこのような形で着地をしました。おそらくみなさんの記憶の中では煉獄さんが!という気持ちでいっぱいになっているかと思いますが、冷静になってください、魘夢すごい気持ち悪かったでしょ、炭治郎の夢がでてきて、『ああ、この夢が続けばいいのに』と思ったでしょ、そういうことを思い出すためにまた劇場へ来てくださればと思います」とコメント。日野は「この無限列車編に関わるすべての皆様が心を燃やして挑みました。世界中が大変なときだからこそ家族との愛、命の在り方、生きるというこの現実を受け止めながらも前に進むというメッセージを本作から受け取っていただければと思います」とメッセージを送った。

ファンの熱気で包まれた本イベント。花江が「たくさんの方々に楽しんで頂けて感謝です。これからも炭治郎を演じることができた喜びと煉獄さんから贈られた言葉を忘れずに今後も頑張っていきたいと思います!」と締めくくり、鳴りやまない祝福の拍手とともに幕を閉じた。