前年比82%減の衝撃! コロナ禍で一変の米映画、ネット配信に物議
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新型コロナウイルスの感染拡大でアメリカの映画館が閉鎖され、新作映画は劇場公開と同時にデジタル配信されたり、公開せずに配信される作品が多かった。
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特に映画界で大きな物議を呼んだのがアニメ映画『トロールズ ミュージック★パワー』だ。4月10日に劇場公開と同時に「プレミアムVODレンタル」(48時間のレンタルで19ドル99セント)で配信。ユニバーサルは配信後約3週間で1億ドルを売り上げたと発表した。1億ドルで大ヒットといわれる興行収入に匹敵する数字だ。
同社は「映画館が再開後も、新作を劇場公開と同時にデジタル配信する」と発表。これに反発した全米最大のシネコンチェーンAMCは、今後ユニバーサル作品を上映しないと発表した。
その後両社は和解。7月28日、AMCとユニバーサルは提携を結び、新作映画の劇場公開17日後からデジタル配信を認めることになった。11月16日には、ユニバーサルは全米3位のシネマークと提携。AMCとは提携内容が異なり、オープニング成績が5000万ドルを超えたヒット作は31日間は上映する一方、他の作品は公開17日後からデジタル配信を認めることになった。
ちなみに、劇場公開と同時、もしくは劇場公開せずに配信された主な作品は以下のとおり。
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【プレミアムVODレンタル】
『トロールズ ミュージック★パワー』
『弱虫スクービーの大冒険』
『ネクスト・ドリーム/ふたりで叶える夢』
『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』
『レフト -恐怖物件-』
【ディズニー+】
『ハミルトン』
『ムーラン』
『ソウルフル・ワールド』
『アルテミスと妖精の身代金』
『ゴリラのアイヴァン』
【Netflix】
『シカゴ7裁判』
【HBO Max】
『魔女がいっぱい』
『ワンダーウーマン1984』
【Amazon Prime】
『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計』
『星の王子ニューヨークへ行く』続編(21年3月配信)
【アップルTV+】
『グレイハウンド』
なお、新作映画の公開本数が激減したことで年間興行収入も激減。Boxofficemojo.comの調べによるとアメリカの年間興行収入は12月17日時点で20億4400万ドル。19年は113億2080万ドルだったので、約18%にとどまっている。(文:相良智弘/フリーライター)
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