構想20年。音楽シーン最大のタブー作が満を持して日本公開!
サタニズム(悪魔崇拝主義)を掲げて活動した実在のバンドを描いた映画『ロード・オブ・カオス』が来年2021年3月26日公開となるが、そのポスタービジュアルや場面写真とともに、監督がコメントを発表した。
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本作は、傑作ノンフィクション「ブラック・メタルの血塗られた歴史」を原作に、世界に衝撃を与えた初期ブラック・メタル界とその中核バンド「メイヘム」の邪悪ながらも切なく尊く痛々しい青春を鮮やかに描く音楽ドラマ。
監督は、ブラック・メタルの父と言われるバンド「バソリー(Bathory)」の元ドラマーで、ローリング・ストーンズ、マドンナ、ポール・マッカートニー、メタリカなどのミュージックビデオも手掛けるジョナス・アカーランド。当時のメタルシーン内部にいた彼ならではの演出と関係者たちへの綿密な取材で、“あの時代”の音楽と世界観を完璧に再現。メンバーの心情を繊細かつ大胆に活写した彼は、次のようにコメントした。
「過去20年間、様々な監督が様々な形でこの作品を監督するという話が出ていた。何人かの監督が、この作品に手をつけ完成させようとしていたことも知っているよ。興味深いストーリーで、良い映画を作れるだろうと思っていたから、私も気にかけていたんだ。だけど、急いでこちらからアクションを起こすことはしなかった。そうしたら、日本人のプロデューサーがやって来てね。原作“ブラック・メタルの血塗られた歴史”の権利を持っていると。私のところに来る前に、彼は日本人の監督にこのプロジェクトをやらせようとしていたようだ。だけど、正直結局その監督がどうなったのかはわからない。彼がこの話を持ってきた時、すでに私はこの映画についてずっと考えていた。原作本はインスピレーションの素材としてはあまり使わなかったのだけれど、色々な権利がクリアされていて助かったし、彼は私の良いパートナーでもある。そこから映画完成までの長い旅が始まったんだ。第一に、この映画が日本で公開されるというのは非常にハッピーだよ。この瞬間をずっと待ち続けてきた。日本のお客さんが楽しんでくれるといいな。日本人のプロデューサーが私のパートナーであるということもあり、日本公開が一つのゴールでもあった。映画館で見てもらえるといいな。他の人たちと一緒に大きなスクリーンで見るべき素晴らしい映画だからね。」
その若者たちは、名声を求めただけだった。
本作の舞台は、1987年のノルウェー・オスロ。19歳のギタリスト、ユーロニモスは、ヴォーカルのデッドたちとともに「真のブラック・ メタル」を追究する全く新しいバンド「メイヘム」の活動に熱中していた。デッドは、ライヴ中に自身の身体を切り刻み、観客にその血をかけた上、豚の頭を投げるなどの行為を繰り返し、その過激さもあって「メイヘム」は熱狂的にブラック・メタル・シーンに受け入れられる。
しかしある日、デッドはショットガンで頭をブチ抜き、自殺を果たした。発見者のユーロニモスは、親友の脳みそが飛び散った遺体の写真を撮り、頭蓋骨の欠片を友人らに送付し喧伝することでカリスマ化。レコードショップ「ヘルヴェテ(地獄)」をねじろに、“誰が一番邪悪か”を競うインナーサークルを作り、王として君臨するようになる。しかし、メンバーのヴァーグが起こした教会放火事件を契機に主導権争いは熾烈なものと化す。歯止めが効かなくなった行動の果てに、彼らですら想像しえなかった狂乱が待ち受けていた……。
音楽を担当するのはポストロックバンドのシガー・ロス。「メイヘム」の楽曲の狭間で、心揺るがす劇伴の数々を披露している。
主人公のユーロニモスを演じるのは、マコーレー・カルキンの実弟、ロリー・カルキン。準備に一年間かけ、役になりきった。ヴォーカルのデッドを演じるのは、ヴァル・ キルマーの息子のジャック・キルマー。彼は、メタルの帝王オジー・オズボーンの「Under the Graveyard」のミュージックビデオで若きオジー役を演じている。
ほとばしる音楽への情熱と歪んだ感情が錯綜し、暴走する青春を駆け抜けた伝説のバンド「メイヘム」。バンドの名声を夢見ていただけの若者たちによる、真実と虚構の物語が幕を開ける。
『ロード・オブ・カオス』は来年2021年3月26日公開。
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