『イエスかノーか半分か』は第3巻が意外と泣ける！ 本編の配信もスタート！

大人気BLの劇場版『イエスノー』にハマった人に読んでほしいのはコレ！

昨年末に「BLフェス」（BL FES!!-Boys Love Festival!!-）にて劇場アニメ版が上映され、配信も開始された『イエスノー』こと『イエスかノーか半分か』。原作・一穂ミチ、イラスト竹美家ららによる、めちゃめちゃ萌える本作の主人公2人、計と潮のことをもっと知りたいという方には、筆者が大好きなシリーズ3巻目『おうちのありか～イエスかノーか半分か（3）～』をオススメしたい。

・腹黒キャラがかわいい！ BL劇場アニメ『イエスかノーか半分か』レビュー

原作の『イエスノー』は、表向きは爽やかな王子様キャラだけど腹の中は真っ黒なアナウンサーの国江田計と、マイペースな映像クリエイターの都築潮の2人が織りなすラブストーリー。家族以外の誰にも本音を言わなかった計が潮の前でだけはギャンギャンと毒舌を吐くが、だからこそ行き詰っても踏ん張って前に進んでいける彼の姿がいじらしくて可愛くて応援したくなる。そんな計をそのまま受け入れて支えてあげる潮はカッコよくて頼もしくてスパダリで、こちらまで癒される。とってもバランスの良い2人で最高にキュンキュンさせてくれるBLだ。

3巻目では、“憧れのスパダリ”潮の弱点や背景が明らかに！

シリーズでは距離を縮めて絆を深めていく彼らが描かれているが、3巻目の『おうちのありか～イエスかノーか半分か（3）～』でスポットが当てられるのは包容力攻めの潮の背景だ。

もともと『イエスノー』は計の目線で語られているので、計に感情移入したくなるはず。だって、誰しも本音と建て前はある訳で、本音が言えずに孤独を感じたりくじけそうになりながらも必死で頑張ったりする計に読者は自分を投影し、悲しい話じゃないのにウルウルするほど計に共感してしまうのだから。

一方、潮は数々の受賞歴を持つ才能豊かなクリエイターなだけでなく、コミュニケーション能力も高ければ料理だってできるオールマイティなスパダリ。読んでいて感情移入するというよりは憧れる男だ。

しかし、そんな潮にも弱点があるのだ！ それが3巻で描かれる。しかも、自己の大きな根っこの部分である“家族”の存在。実は潮は親のことで心に傷を持っていて……！そしてそのことで2人に不穏な影が……!?

ストーリーテリングも上手い一穂の物語を読んで欲しいから多くは語れないが、やはりここでも「さすが一穂ミチ！」と唸ってしまう。だって、スーパーマンなスパダリだと思っていた潮なのに、それは一面に過ぎなかっただなんて！ スパダリが弱ってる姿なんて、ほんとにもう、ウルウルどころか号泣してしまう。

潮に感情移入しつつ、計の男前な姿にシビれる！

この巻では潮に感情移入してしまうこと必至！ そしてこれを読めば潮を見る目が変わるはず。これを読んでから『イエスかノーか半分か』を読んだり見たりすると、きっとまた違う味わいがあり違う感動があることだろう。筆者は、劇場アニメ版の冒頭で潮が自分の部屋でテレビを見ているシーンだけで、ウルウルしてしまったぐらいだ。

かたや計はというと、潮が弱っているときに黙っているタマじゃない！ 頑張り屋さんの計だもの、負けず嫌いの計だもの！ ここでは計がめちゃくちゃカッコ良い。やれば人一倍、いや人百倍できる男・計の本領発揮！ この計はほんとにカッコ良くて、受けの強くて男前な姿って、ある意味で攻めの男前な姿よりもシビれるのだ。これを読めば計を見る目も変わるかもしれない。

スピンオフやファンブックも読破してさらなる沼へ！

潮と計の話が気に入った方は同シリーズのほかの巻も読んでみて欲しい。同人誌や特典小冊子、書き下ろしなどをたっぷり収録した『OFF AIR～イエスかノーか半分か～』が2冊、『横顔と虹彩～イエスかノーか半分か～』などの竜起×なっちゃんのスピンオフが2冊、『ふさいで～イエスかノーか半分か～』などの設楽×栄のスピンオフが2冊発売中。また劇場アニメ公開を記念したファンブック『イエスかノーか半分か読本 Color Bar』も発売されている。どれも読み応えがあって面白く、するする読めてしまうだろう。

読み終えては他の巻をリピ読みして、というエンドレス状態になってしまうかもしれないが、それはとっても幸せな沼なのでぜひどっぷりとハマってみて欲しい！ (文：牧島史佳／ライター）

『おうちのありか～イエスかノーか半分か（3）～』を【Renta！】で読む！

●劇場アニメ版『イエスかノーか半分か』デジタル配信情報
【価格】PVOD（SD/HD）1,000円（※48時間レンタル）
【配信開始】2021年2月17日より順次配信開始
【配信リスト】U-NEXT／VIDEX／dTV／FOD／RakutenTV／ツタヤTV／ひかりTV／ビデオマーケット／Amazon／Google／DMM／GYAO！ストア