俳優・役所広司が主演をつとめる映画『すばらしき世界』より、ヒールな敏腕TVプロデューサー役を演じた女優・長澤まさみがナレーションを担当した15秒のスポット映像「ドラマ編」「問題作編」が解禁された。合わせて、本作にまつわる長澤のコメントも到着した。
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本作は、直木賞作家・佐木隆三の小説「身分帳」を原案とした社会映画。生きづらい社会の中で、一度レールを外れても懸命にやり直そうとする実在の男と、彼を追う若きテレビマンのカメラを通して「社会」と「人間」の“今”をえぐる。
長澤が演じるのは TVプロデューサーの吉澤役。若手テレビマンの津乃田(仲野)へ刑務所の受刑者の経歴を事細かに記した台帳「身分帳」を送り、13年ぶりに出所した三上正夫(役所)をテレビのネタとして取材するよう焚きつける。乗り気ではなかった津乃田は言われるがままに三上に近づき取材を敢行。吉澤は三上の密着映像を目にするなり「もう最高じゃん…!」と不敵な笑みを浮かべる。
“この役には長澤まさみしかいない”と思ったという西川美和監督は「(長澤さんは)年齢とともにどんどん幅が広くなっている。もちろん、画面的にもNo.1の美しさだと思います。きれいな女優さんであればあるほど、なかなかヒール役を受け入れることに時間がかかると思うんです。でも今の長澤さんなら、これくらいの悪役は、跳ね返してやってくれるだろうなと思ってお願いしました」と語る。
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長澤は、本作について「台本はのめりこむようにあっという間に読んでしまいました。時代の流れとともに変わっていく人間の感覚について考えさせられましたね。(出所したばかりの三上は)時代錯誤な人に感じられるけど、そういう時が経ったことに気づいていない人はじつは世の中にたくさんいると思います。最後は不思議と心が温かい気持ちになる作品です」と話した。
吉澤のキャラクター性について、衣裳合わせの際に西川監督と人柄や仕事に向かう姿勢などを話し合ったという。また西川組、役所の芝居に対する姿勢に触れて「常に緊張感があり、コツコツと積み重ねる仕事だと改めて思った」「求められているものが、どんどん明確になっていくのが楽しかった」と現場を振り返る。
また役所演じる三上、西川作品の男性像について「三上はどこか愛らしくて可愛らしい一面があるので、(観客は)感情移入していけると思います。過激なシーンもあるんですけど、それがクスクス笑えるシーンになるんです。お芝居を重ねるうちに三上の別の顔をもっともっと見たいと思っていました。西川監督の作品に出てくる男性たちは、どこか欠点があって、完璧でない部分が人間らしさにつながっていると思います」と語った。
『すばらしき世界』は2月11日より全国公開。
※本動画は「ドラマ編」「問題作編」が連続して流れます。
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