悪魔崇拝に教会放火…邪悪集団を描く 実話基にした衝撃作

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ロード・オブ・カオス
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ロード・オブ・カオス
ロード・オブ・カオス

ブラックメタルの歴史を紐解く実話ベースの衝撃作

ブラックメタルシーンの中核的な存在として実在したバンド「メイヘム(Mayhem)」を描いた映画『ロード・オブ・カオス』が、3月26日に公開される。このたび、その日本版予告映像が公開されるとともに、長らく絶版となっていた原作本「ロード・オブ・カオス ブラック・メタルの血塗られた歴史」が復刊されることがわかった。

・なぜ若者たちは教会に火を放ったのか!? 実在の異端バンドを描くタブー作が日本公開

予告編は、19歳のギタリスト、ユーロニモスのナレーションとともに始まる。自分たちを「混沌の覇者(ロード・オブ・カオス)」と名乗り、毎日飲んだくれてヴォーカルのデッドたちと好きな音楽をしながら過ごしていた。しかし、ベーシストにヴァーグが加わると、状況は一変。ヴァーグは「次のレベルにいくべきだ」と教会連続放火を仕掛ける。

「大義のためにやるか、目立ちたいからやるか、どちらかを選べ」とユーロニモスに迫るヴァーグ。やがてメイヘムの主導権争いは歯止めが効かないようになり、過激化し、殺人事件へと発展していくことを匂わせる。

主人公のユーロニモスを演じるのは、マコーレー・カルキンの実弟、ロリー・カルキン。準備に一年間をかけて役作りを行った。ヴォーカルのデッドには、ヴァル・キルマーの息子のジャック・キルマー。オジー・オズボーンの「Under the Graveyard」のミュージックビデオで、若きオジー役を演じている。

この映画の原作である、マイケル・モイニハンとディーデリック・ソーデリンド著「ロード・オブ・カオス ブラック・メタルの血塗られた歴史」は、悪魔崇拝、教会放火、自殺、殺人、ネオナチ、テロ行為に至る北欧に端を発し世界に広まったサタニック・メタルの全貌を明らかにしている。今回、2009年に刊行した邦訳に、新たな解説が加わり3月24日に復刊される。

音楽へのほとばしる情熱が想定外の結末へ

本作品は、ノルウェー・オスロに拠点を置き、ブラック・メタル黎明期の中核を担ったバンド「メイヘム」の邪悪ながら切ない青春を描く音楽ドラマである。

彼らはサタニズム(悪魔崇拝主義)を標榜し、過激なライヴパフォーマンスとコープスペイント(死化粧)で世界のメタルシーンを席捲していく。同時に、リーダーのユーロニモスは、“誰が一番邪悪か”を競い合うアンダーグラウンド集団「インナーサークル」を結成する。その活動は過激化し、社会問題に発展した。

監督は、ブラック・メタルの父と言われるバンド「バソリー(Bathory)」の元ドラマーで、ローリング・ストーンズ、マドンナ、ポール・マッカートニー、メタリカらのミュージックビデオも手掛けるジョナス・アカーランド。当時のメタルシーンを肌で知る彼ならではの演出と関係者への綿密な取材を通じて、当時の音楽と世界観を再現するとともに、メンバーが思い描いていたであろう心情を描き出している。

音楽を担当するのは、ポストロックバンドのシガー・ロス。メイヘムの楽曲とともに、心揺るがす劇伴の数々を披露している。

『ロード・オブ・カオス』は3月26日公開。

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