新作映画『カポネ』の公開前にチェックすべき名ギャング映画2作とは?

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カポネ
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狂乱の1920年代アメリカでその悪名を轟かせたアル・カポネは、これまで数多くのマフィア映画やギャング映画でモデルとされ、史上最も有名なギャングスターとなった。そんな彼のこれまでほとんど描かれてこなかった病魔に苦しむ最晩年の姿を描いた新作『カポネ』が、2月26日より全国公開される。今回は、その新作とあわせて見るとより楽しめる、カポネの現役時代を描いたおすすめ名作ギャング映画2作品も紹介する。政治家、警察、マスコミを手なずけ、“暗黒街の顔役”にのし上がっていったカポネの活躍(というより暴れっぷり)を知ると、新作で描かれた晩年のカポネの姿がより鮮明に目に映るはずだ。

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■『スカーフェイス』(84年)

ハワード・ホークス監督によるギャング映画の古典『暗黒街の顔役』(32年)のリメイク版。ブライアン・デ・パルマが監督をつとめ、アル・パチーノ主演で、主人公をキューバからの移民という設定に変更して撮られた作品。キューバから難民ボートでアメリカ・マイアミに到着した前科者のチンピラ、トニー(アル・パチーノ)が、コネも学歴もなく一文無しの状況から、暗黒街の顔役として組織の頂点へと上りつめる姿を描く。

収容された難民キャンプで元幹部の殺害を成功させたことをきっかけに、弟分マニーとともに組織への仲間入りを果たしたトニーは、大口の麻薬取引を成功させ、ついにはボスを殺害し組織のトップに君臨する。想いを寄せていたボスの愛人エルビラも手に入れ、金と権力すべてを手に入れたはずのトニーだったが、その栄光は長くは続かず…。『暗黒街の顔役』を見たアル・パチーノが、自分もトニー役を演じたいと熱望したことがきっかけで企画が始動した本作。アル・パチーノの気迫あふれる演技も必見。

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■『アンタッチャブル』(87年)

『スカーフェイス』と同じくブライアン・デ・パルマ監督がメガホンをとり、シカゴの暗黒街の帝王アル・カポネを捕まえようと奮闘する調査官エリオット(ケビン・コスナー)の視点から描かれたアクションドラマ。禁酒法下のシカゴで密造酒を販売し荒稼ぎするアル・カポネを捕まえようと、エリオットは捜査を進めるが、警察と癒着しているカポネのしっぽをなかなかつかめずにいた。

そんなエリオットのもとに、ベテラン警官のマローン(ショーン・コネリー)、優秀な若手警官ストーン(アンディ・ガルシア)、会計士のウォレス(チャールズ・マーティン・スミス)が集まり、特別部隊を結成。ついに密造酒の取引現場を取り押さえカポネを追いつめるが、思わぬ反撃が待ち受ける…。カポネを演じたロバート・デ・ニーロは、カポネ本人に似せるため生え際の髪の毛を抜いて挑んだという気の入れよう。登場シーンは少ないながらも常に存在感を漂わせ、絶大な権力を手にしたカポネの凄みを感じさせるロバート・デ・ニーロの狂気の演技も見どころだ。

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■『カポネ』2月26日公開

これまで数々の名作ギャング映画で最盛期の姿を描かれてきたアル・カポネの、病魔に蝕まれ悪夢に取りつかれた知られざる最晩年の姿を描いた伝記映画。1940年代半ば、長い服役生活を終えたアル・カポネ(トム・ハーディ)は、フロリダ州の大邸宅で家族や友人たちに囲まれ、静かな隠居生活を送っていた。かつて“暗黒街の顔役”と恐れられたカリスマ性はすでに失われ、梅毒の影響による認知症を患っている。

一方、そんなカポネを今も危険視するFBIのクロフォード捜査課は、彼が仮病を使っていると疑い、隠し財産1000万ドルのありかを探るために執拗な監視活動を行っていた。やがて病状が悪化したカポネは現実と悪夢のはざまで奇行を繰り返し、FBIや担当医を困惑させ、愛妻のメエも彼の真意がつかめない。はたしてカポネは、本当に身も心も壊れてしまっていたのか。それとも…。トム・ハーディがただならぬ凄みをみなぎらせ全身全霊で演じた、誰も見たことないカポネの姿に注目だ。