シースルーで大画面が浮かび上がる個性派メガネ

様々な映像コンテンツを大画面でたのしみたい──スクリーンや大画面テレビでホームシアターを共有するのも楽しいが、寝転がりながらパーソナルに楽しめる方法は? そんなとき、眼鏡のように掛けるだけで大画面を視聴できるエプソン両眼シースルー・スマートグラス「MOVERIO」(モベリオ)がオススメだ。

・リビングのインテリアと調和する大画面。夢の寝室シアターも!

3月下旬に発売されるのは、ヘッドセットBT-40(価格オープン)と、Android搭載のコントローラーがセットになったBT-40S(価格オープン)。新しいヘッドセットが採用するパネルは、従来のHD(720p)解像度からフルHD(1080p)解像度の有機ELへとグレードアップし、スリムで洗練されたデザインに進化した。

世代を重ねて画質と機能が着実に向上

モベリオの特徴は、眼鏡型シースルータイプであることだ。

ヘッドセットBT-40

持ち運び便利で外出先など好きな場所で掛けられる。また、固定されたスクリーンやディスプレイに正対しなければならないのと異なり、寝転がったり自由な姿勢で大画面を独占できるのがメリット。おひとりさまベッドルームシアターにも好適だ。

周りの様子が見えるのが特徴。映画を中断することなく、ビールの栓を開けたり、つまみを手に取ることができる。

掛けるだけで5メートル先に120インチ相当、2.5メートル先に60インチ相当の大画面映像があるように見える。遠くを見ようとすればするほど映像が大きく見えるのは、周囲の景色との比較で見ようとする人の目の錯覚を利用しているからだ。

BT-40Sのコントローラー。従来モデルBT-30E、BT-35Eユーザーは単体購入可能(BO-IC400)

ヘッドセット単体でもUSBーC端子を通じてアンドロイドスマホと接続してコンテンツを楽しめるが、コントローラーとつなげば、Wi-Fi経由でAndroid上の動画配信サービスやネットコンテンツを視聴できる。今回よりGoogle Playストア内のアプリが使用できるようになり用途が広がった。

コントローラーはタッチパネルを装備するほか、1300万画素のカメラとマイク、スピーカー、ステレオミニ音声出力を内蔵。スマートフォンを使わずに済む。

没入型VRゴーグル vs 現実世界を便利にするAR

エプソンのスマートグラスは、当初は、片道3時間の出張など中距離を移動するためのツールがコンセプトだった。隣から覗かれることもなく、映像コンテンツやPCでの作業が快適にできるようにと2014年にプロトタイプが開発された。

初代MOVERIO BT-200AV

製品化されると、いまゲームを中心に流行している、現実社会をそっくり差し替えるVR(仮想現実)ゴーグルとは違い、現実世界に仮想現実を重ねるAR(拡張現実)ツールとして様々な用途で活用されることとなった。

専用のOSとインターフェイスでつなぎ、ヘッドセット自体にカメラを内蔵することで、遠隔での作業支援といった業務用途へ発展。映像を見ながらの字幕表示、美術館や博物館などで展示に映像やテキストを重ねてインタラクティブに解説するガイドなど、「シースルータイプ」であることを生かしたARでの活用が図られた。

それに対して今回は、映像のクォリティアップが図られるとともに、ヘッドセットからカメラが外され、Androidアプリが広く使えるようになったことで、おひとりさまでカジュアルに楽しむための魅力あふれる製品となっている。(文:fy7d)

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