大阪では1日27回の上映劇場も
3月8日から公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が大ヒットスタートを切った。興行収入は8億277万4200円、観客動員数は53万9623人を記録。土曜日公開だった前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(12年、最終興収53億円)の初日興収対比123.8%、観客動員対比121.7%だった。
・2021年のヒット映画を予想する!『鬼滅の刃』方式で『エヴァ』もヒット?
シネコンでの上映回数は通常は1日5回のところ、10回以上は当たり前。15回を超えるシネコンも多くあった。IMAX版、MX4D版、4DX版でも公開された。
『鬼滅の刃』の公開初日は、日本最大級の動員を誇るTOHOシネマズ新宿で朝7時から深夜26時50分まで42回上映され話題となった。東京では緊急事態宣言が延長され、20時までに上映を終了する営業時間の短縮が続いていることから、『シン・エヴァ』初日は同館で朝7時から20時までIMAXとMX4Dを含め21回上映された。一方、緊急事態宣言が解除されている大阪のTOHOシネマズなんばでは朝8時から深夜27時20分までIMAXとMX4Dを含め27回上映された。
1月22日公開から3月8日公開に延期されたわけだが、月曜が公開日というのは珍しい。近年、公開日は金曜が多く、土日に集客をピークに持っていく戦略をとる。『シン・エヴァ』の場合、平日でも熱心なファンが映画館に足を運んでくれるとの狙いがあったものと推測される。
また1月23日公開に合わせて、前3作が日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で1月15日、22日、29日に放映されており、あまり間隔を開けずに公開したかったとみられる。
1作目『序』(07年)は興収20億円、2作目『破』(09年)は40億円、3作目『Q』(12年)は53億円。シリーズの回を重ねるごとに興収を伸ばしてきた。9年ぶりの本作でシリーズ完結編となるが、どこまで興収を伸ばすだろうか。(文:相良智弘/フリーライター)
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