監督の「それイイね」で2メートル四方の壁に描き直し
菅田将暉とSEKAI NO OWARIのヴォーカルFukaseの対峙が見所の映画『キャラクター』が6月11日に公開される。このたび、Fukaseが自ら描いた巨大な油絵の場面が公開され、話題を呼んでいる。
・菅田将暉が20代の浦沢直樹に激似! セカオワFukaseの“殺人鬼”と対峙
その場面写真では、Fukase扮する殺人鬼の両角が、自室で漫画雑誌を手に、無表情で一点を見つめている。部屋の背後には幾つものスマイルマークが描かれ、血を連想させる深紅のペイントで部屋中が埋め尽くされている。
実はコレ、Fukaseが手掛けた油絵だった! 元々制作される予定ではなかったが、Fukaseが役作りの一環で描いた小さな油絵を永井聡監督が気に入り、劇中で使用することを提案。Fukaseが2メートル四方で描き直したのだという。
Fukaseは絵を描く時に絵の具まみれのジャージを着るが、それもほぼそのまま劇中衣装のイメージとして採用。両角が“絵を描く”という設定もここから生まれたんだとか。
撮影は、厳しい残暑が続いていた時期。倉庫を貸し切り、撮影が休みである1日を丸々費やして仕上げた。
Fukaseはいつも油絵を素手で描くと言い、幾重にも塗り重ねられた指でなぞる痕跡が、殺人鬼・両角の粘着質な狂気っぷりと重なり、不気味な印象を醸し出している。
Fukase本人もこの絵を両角というキャラクターになり切って描き、「降りてきたという感覚」だったそう。
「描くならこれだ! と決まっていて、迷わず色を重ねていきました。両角が持っている凶悪さ、気持ち悪さ、不気味さと、そして少しだけある人懐っこい雰囲気が表現できたと感じています」
セカオワのFukaseが殺人鬼! 目撃者の菅田将暉と対峙
本作品は、『20世紀少年』『MASTER キートン』の編集を手がけた長崎尚志が構想から10年を掛けて映画化にこぎ着けたミステリー映画。監督は『恋は雨上がりのように』(18年)の永井聡。
漫画家を夢見る山城(菅田)は、高い画力があるにも関わらず、お人好しな性格ゆえに悪役を描くことができず、万年アシスタントの生活を送っていた。そんな山城はあるとき、4人を殺害した事件現場に迷い込み、犯人である殺人鬼の両角(Fukase)を目撃してしまう。警察の取り調べには、「犯人の顔は見ていない」と嘘をつく一方で、その犯人を基に描いたサスペンス漫画を書いたところ、異例の大ヒット。山城は、一躍売れっ子漫画家となる。しかし、その後も漫画を模したような事件が続き、刑事の清田(小栗旬)らが山城の描く漫画に注目し始める。そんな中、山城の前に再び両角が姿を現す。果たして、山城を待ち受ける“結末”とは……?
『キャラクター』は6月11日に全国公開される。
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