映画界に大きな爪あと…緊急事態宣言で『コナン』も『るろ剣』も興収落ち込む

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名探偵コナン
『名探偵コナン 緋色の弾丸』
(C)2020 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

GW興行は伸び悩み

ゴールデンウィーク映画の興行ランキングをまとめた(興収は5月9日時点)。1位は『名探偵コナン 緋色の弾丸』で、公開から24日間で興収59億2300万円。前作『紺青の拳(フィスト)』が24日間で72億7100万円をあげており、8年連続のシリーズ最高興収の記録更新は厳しい状況だ。4月25日から緊急事態宣言が東京、大阪、兵庫、京都に発令され、シネコンを中心に多くの映画館が休業した。この影響が大きかったようだ。

『クワイエット・プレイス』『賭ケグルイ』『100日間生きたワニ』…相次ぐ公開延期

2位は『るろうに剣心 最終章 The Final』で、公開から17日間で興収23億1800万円。前2部作と比較すると、『京都大火編』は公開後17日間で31億9300万円、『伝説の最期編』は公開後16日間で30億4600万円。こちらも緊急事態宣言の影響は大きく、前2部作を下回っている。

3位『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』は公開から38日間で興収7.9億円。4月2日公開なので緊急事態宣言の影響は小さかったと思われるが、ヒットの目安とされる10億円には届かなかった。

洋画ではホラー映画『ザ・スイッチ』、チャドウィック・ボーズマン主演作『21ブリッジ』が全国150~200館規模で公開されたが、興行は振るわなかった。

ちなみに、3月公開だが『シン・エヴァンゲリオン劇場版』はゴールデンウィーク期間中も堅調に推移。5月8日~9日の週末興行ランキングでは『コナン』『るろ剣』に次ぐ3位をキープしている。

緊急事態宣言の影響で『クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』やスタジオジブリの新作『アーヤと魔女』などの邦画が公開延期。洋画では世界的なコロナの感染拡大の影響で『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』『ブラック・ウィドウ』といったハリウッドメジャー大作が延期された。例年に比べると新作不足もあってゴールデンウィーク興行は伸び悩んだ。