トム・クルーズがゴールデングローブに絶縁状! 差別的体質にハリウッドから抗議相次ぐ

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ゴールデン・グローブ賞

スカーレット・ヨハンソンもセクハラ体質を非難

トム・クルーズが、かつて受賞したゴールデン・グローブ賞のトロフィー3つを、同賞を主催するハリウッド外国人記者協会(HFPA)に返上した。

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10日(現地時間)、HFPA本部にクルーズがこれまで『ザ・エージェント』『7月4日に生まれて』で受賞した主演男優賞、『マグノリア』で受賞した助演男優賞のトロフィーが送り付けられた。これは今年2月から続いている、ハリウッドからHFPAへの絶縁行動の1つだ。

HFPAは今年に入って、黒人の会員が1人もいないことが発覚したほか、製作会社などから過剰な接待を受け続けていたこと、元会長の人種差別発言などが公になり、物議を醸していた。

批判を受けて、HFPAは2月に行われたゴールデン・グローブ授賞式で改善に努めると表明したものの、先日発表した改革案には具体的な変化が認められず、業界の広報担当者たちはクライアントの俳優や監督がHFPAとの仕事を受けないようボイコット活動を行なっている。

Netflixの共同CEOのテッド・サランドスをはじめ、Amazonスタジオ、J・J・エイブラムス監督、ジェニファー・アニストン、ケリー・ワシントン、全米映画監督組合(DGA)、映画俳優組合(SAG)、GLAADなども賛同を表明している。

Netflixのドキュメンタリー『13th -憲法修正第13条-』などのエヴァ・デュヴァネイ監督は、クルーズの行動を伝える記事に、「トム・クルーズがHFPAの受付に、受賞したゴールデン・グローブ賞を箱に入れて送りつけた。性差別、同性愛嫌悪、人種差別による排除、ハラスメント、偏見に対抗するために」とコメントを添えて、ツイートした。

今年のゴールデン・グローブ賞で主演男優賞を受賞したマーク・ラファロ(『ある家族の肖像』)は「この賞の受賞者であることを、誇りにも幸せにも思えない」とコメント。「映画製作者や俳優たちと関わり、大きな利益を得てきたHFPAが、権利を剥奪されてきた多くのグループが求める変化に抵抗していることに落胆している」と声明を発表した。

さらに踏み込んだ発言をしたのはスカーレット・ヨハンソンだ。ゴールデン・グローブ賞に4度ノミネートされたヨハンソンは「過去にHFPAの特定のメンバーたちから性差別的な質問やセクハラまがいの発言を受けました。これが、私が長年にわたってHFPAの記者会見への参加を拒否してきた理由です」と声明を発表。

「HFPAはハーヴェイ・ワインスタインのような人々が、アカデミー賞受賞の機運を高めるために正当化した組織で、業界もそれに追随しました。組織内で必要な抜本的な改革が行われない限り、私たちはHFPAから距離を取り、ユニオンや業界全体での団結の重要性と強さにフォーカスするべきだと思います」とコメントした。

例年ゴールデン・グローブ賞授賞式を放送してきたアメリカのTV局のNBCが10日(現地時間)、来年の授賞式の放送を見送ると発表した。

同局は「HFPAが意味のある改革に取り組んでいると信じています。しかしながら、このような大規模な改革には時間と労力が必要であり、HFPAが正しく実行するには時間を要すると強く感じています。そのため、NBCは2022年のゴールデン・グローブ賞を放送いたしません」とコメントを発表している。