商業的利用を拒否! カメラが初めて踏み込んだ“世界最大級の奇祭”とは? 奇界遺産フォトグラファーが語る

#TBS#クレイジージャーニー#佐藤健寿

クレイジージャーニー
(C)TBS

冒険ドキュメンタリー番組「クレイジージャーニー」(TBS系)の2時間スペシャルが5月19日に放送される。今回は、奇界遺産フォトグラファーの佐藤健寿が世界最大級の奇祭「バーニングマン」に密着した映像が披露される。

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世界最大級の奇妙なお祭り「バーニングマン」に密着

世界中の奇妙で不思議な風景や風習を撮影している佐藤は今回、米ネバダ州のブラックロック砂漠で開催される世界最大級の奇妙なイベント「バーニングマン」の撮影を敢行(2019年8月実施)。同イベントは、東京都渋谷区ほどもある広大な会場に巨大アートがいくつも展示され、世界中から8万人が集まって架空の町を作り9日間生活するというお祭りだ。

バーニングマンについて佐藤は「どんなイベントかを説明するのがすごく難しいんです。アート作品を作るクリエーターもいれば、会場でキャンプ生活を楽しむ人もいる。バーニングマンは商業的に利用されることを拒否しているので、実は取材自体がとても難しい。今回、テレビの取材許可をもらうためにスタッフが何度も粘り強く交渉して、ようやくOKになったようです。おそらく、あの広大な会場全体の雰囲気をここまでまんべんなく収めたのは初めてではないでしょうか。その空気感をぜひ感じてもらいたいですね。貴重な映像です」と話す。

佐藤は過去に、UFOで有名になったアメリカの秘密軍事施設のエリア51も訪れている。「子どもの頃、矢追純一さんのUFO特番とかを見て、何なんだろうと思ってました。アメリカ留学していた時に『何でもいいからアメリカの州を撮影しなさい』という課題が出て、ふとそのことを思い出したんです。当時サンフランシスコに住んでいたので、エリア51があるネバダ州は近いから行ってみたら、すごく面白くて。そこからですね、こういう撮影を始めたのは。“子どもの頃に気になっていたシリーズ”みたいな感じで、翌年には南米でナスカの地上絵を撮って、その翌年にはヒマラヤには雪男がいたなと思ってネパールへ。そういう場所に行って話を聞くのも面白いし、写真を撮るのも面白い。それを続けていたら本になって、こういうテレビの仕事にもつながりました。自分がただ好きでやっていることがまさか仕事になるなんて思わなかったし、仕事になったら今度は奇妙なモノを追いかけることが後に引けなくなってしまった(笑)。それが正直なところなので、なんでこんなことが仕事になっているんだろう?がいまだにあります」。

思い出深い撮影旅はアメリカの死体農場

これまで「クレイジージャーニー」が同行した思い出深い撮影旅は、アメリカの死体農場。「反響もすごく大きかったです。腐臭がすごくて、生臭いとかいうレベルのものじゃなくて、もしも今ここでその匂いがしたら、間違いなく何かとんでもなくまずいことが起こってるぞと本能的に感じるような。取材が終わって4人で車に乗りましたが、匂いを消そうと3人が紙タバコを吸って、それでも消えなくて・・・。あの死体農場をまさかテレビで流せるとは思っていなかったんですよね。だいたい僕が撮影するものって、テレビ局側が隠そうとするものが多いんです。『別にそこは見せても大丈夫じゃないですか?』って言うことがよくあるんだけど、この番組はまったく逆で『こんなに見せちゃって大丈夫ですか?』ってこっちが心配して聞いてますから。その辺の線引きがすごい! そこもいいですよね」と言う。

続けて「台湾のお葬式もシュールで印象深いです。ただ、僕らにとっては奇異に映るものも、その土地においては当たり前のことなんですよね。撮影していると、そんなふうに“普通”が揺らぐのがすごく面白い。突き詰めれば『普通ってないよな』と思うし、変な偏見はなくなります。一方で、多くの人が驚いたり、引いちゃったりするようなものも、僕は『どこかで見たな』『あれと似てるな』って全部が相対化されていく感じがあります。だからこそ感覚がマヒしないように、自分の中で新鮮さを保つ努力は必要です。そういう意味でも、MCの松本(人志)さんはすごいなと思います。どんなものに対しても、全く違う視点から面白さを無限に掘り起こしていきますからね」と話した。

「クレイジージャーニー」はTBS系列にて5月19日放送。