『空気人形』の撮影中にメイク室で、ペ・ドウナが泣いた理由とは?

是枝裕和監督、ARATA、板尾創路が記者会見に登壇
是枝裕和監督、ARATA、板尾創路が記者会見に登壇
是枝裕和監督、ARATA、板尾創路が記者会見に登壇
是枝裕和監督
ARATA
板尾創路
「空気人形」より。(C)業田良家/小学館/2009「空気人形」製作委員会(写真/瀧本幹也)

6月18日夕方、都内ホテルで、是枝裕和監督、ARATA、板尾創路の3人が出席し、先日のカンヌ国際映画祭「ある視点部門」でワールドプレミアをはたした『空気人形』の完成披露記者会見が行われた。

この日の記者会見には、主人公を演じた韓国の人気女優ペ・ドゥナもニューヨークから駆けつける予定だったが、ロシア・千島列島のサリュチェフ火山噴火に伴う航空機の欠航で到着が遅れ、急きょ欠席となった。その説明を受け、がっかりする記者団を前に、会見場に姿を現した是枝監督も「男3人で本当に申し訳ないです」とやや恐縮した様子。すると板尾が「ペ・ドゥナさんが遅れて残念。代わりにうちの嫁はんでも連れてこようかと思ったのですけど……」と話し、笑いを誘った。

そのペ・ドゥナを起用した理由を「出演作を見て、いつかチャンスがあったらと思っていた」と話す是枝監督は、実際に演出をした感想について「かわいんだよね」とひとこと漏らすと、「素人みたいな感想になっちゃった」と笑っていた。

さらに是枝監督が明かしたのは、ペ・ドゥナのプロフェッショナルぶりをあらわす貴重なエピソード。「メイク室を覗くと、彼女が台本を開いて泣いている。聞けば、本番は人形の役なので泣けないから、今のうちに泣いていると言うんです。それを聞いて、すごいと思った」。

ARATAもまた、「プロフェッショナルな部分が印象に残った。真剣に役と向き合っているし、あの人形役はペ・ドゥナにしかできない」と絶賛。板尾も「家に持って帰りたいくらい可愛かった」と変化球なホメ言葉を寄せていた。

『空気人形』は現在、フランス、ベルギー、香港など、世界10か国以上での配給が決定している。日本では今秋より、渋谷シネマライズ、新宿バルト9ほかにて全国公開される。

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