人々の涙を誘わずにはいられない忠犬ハチ公の物語をハリウッド映画化した『HACHI 約束の犬』。この映画に主演したリチャード・ギアが来日し、都内で記者会見を行った。
親日家としてしられるギアは、4年ぶり8回目の来日。まずは、「約30年前に『アメリカン・ジゴロ』で日本に来ましたが、日本のマスコミの方々は本当に静かで、ジョークなどを言ってもシーンとしていて、笑うのが失礼に思えるくらいでした」と思い出を振り返るギア。
今回は主演と共にプロデューサーも兼務しているが、その理由について、「脚本を読んで、これは犬が中心の映画にすべきだと思い、プロデューサーとしても関わろうと思いました」と明かす。最初に脚本を読んだときには大変感動したそうで、「エージェントから送られてきた脚本を読み、赤ん坊のように泣いてしまいました。(念のため)翌日、もう一度読み返して、また泣いてしまいました」と笑う。さらに「その夜、友人とディナーをとっているとき、彼にこの物語の説明をしていたら、また涙が出てしまって……」と、涙なくしては見られない映画であることを教えてくれた。
監督は、ギアの古くからの友人であり、愛犬家同士でもあるというラッセ・ハルストレム。『ギルバート・グレイプ』『サイダーハウス・ルール』などで知られるハルストレム監督とは、「この映画はシンプルに作ろう」と決めたという。さらに、「実はこの作品に出てくる犬と(飼い主の)教授は魂の友人(ソウルメイト)で、犬と主人という関係ではないんです。とても深くて、互いの心、魂を直に見つめ合っている関係だと思います」と話していた。仏教徒として知られる彼だけに、犬と教授の関係について、「エゴのない、愛と思いやりが支配する次元にいる」と結論付けていた。また、ギアの愛犬は中型犬で「僕と彼の関係も、とても良い関係なんですよ」と笑顔を浮かべていた。
『HACHI 約束の犬』は、8月8日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開される。
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